米国とEUが貿易交渉で合意! ユーロのプラス材料になりそう
2025/07/28 08:57
【ポイント】
・米国は自動車を含めて対EU関税を15%へ
・米国と中国は相互関税の上乗せ分の停止期間を90日間延長するとの報道
(欧米市場レビュー)
25日、欧米時間の外為市場では英ポンドが軟調に推移。英国の6月小売売上高が市場予想を下回ったことが英ポンドの重石となり、ユーロ/英ポンドは一時0.87382ポンドへと上昇し、23年11月以来の高値を記録。英ポンド/円は198.118円、英ポンド/米ドルは1.34151ドルへと下落する場面がありました。
英小売売上高の結果は以下のとおり。( )は市場予想です。
・前月比:0.9%(1.2%)
・前年比:1.7%(1.8%)
・自動車燃料を除く(前月比):0.6%(1.2%)
・自動車燃料を除く(前年比):1.8%(1.9%)
(本日の相場見通し)
米国のトランプ大統領と欧州委員会のフォンデアライエン委員長は27日にスコットランドで会談し、貿易交渉で合意しました。
米国はEU(欧州連合)からの輸入品に課す相互関税の税率を15%とし、トランプ大統領が7月12日に表明していた30%から引き下げます。また、自動車関税も27.5%から15%に引き下げます。鉄鋼・アルミ関税については現行の50%が維持されるもようです。米国とEUの合意には、EUは6,000億米ドルの対米投資を行うことや米国から7,500億米ドル相当のエネルギーを購入することなどが含まれているようです。
米国とEUが貿易交渉で合意したことは、ユーロのプラス材料になると考えられます。ユーロ/円やユーロ/英ポンドは堅調に推移する可能性があります。
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米国と中国は28日と29日にスウェーデンのストックホルムで閣僚級協議を行います。
両国は5月、相互関税の上乗せ分(米中いずれも24%)の適用を90日間停止することで合意。その停止期間が8月12日に終了します。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは27日、関係者の話として「米中は閣僚級協議で、(8月12日からさらに)90日間の停止期間延長で合意する見通しだ」と報じました。
米中貿易協議についてのニュースに注目です。仮に両国が貿易協議で停止期間の延長で合意すれば、リスクオン(リスク選好)が市場で強まるかもしれません。リスクオンが強まる場合、豪ドル/円やNZドル/円などが堅調に推移しそうです。
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