マネースクエア マーケット情報

トランプ政権による関税をめぐるニュースに注意!

2025/05/26 08:40

【ポイント】
・関税について新たなニュースが出てくるか
・米英の祝日で市場の流動性が低下、値動きが増幅する可能性も

(欧米市場レビュー)

23日、欧米時間の外為市場では米ドルが軟調に推移。一時米ドル/円は142.391円、米ドル/カナダドルは1.37045カナダドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.13699ドル、英ポンド/米ドルは1.35356ドルへと上昇。米ドル/カナダドルは24年10月中旬以来およそ7カ月ぶりの安値をつけ、英ポンド/米ドルは22年2月以来3年3カ月ぶりの高値を記録しました。

トランプ米大統領がSNSに「EU(欧州連合)からの輸入品に6月1日から50%の関税を課すべきだ」と投稿。貿易摩擦が激化するとの懸念が市場で再び高まり、米ドルの重石となりました。

(本日の相場見通し)

トランプ米大統領は25日(日本時間26日朝)、SNSに「EUのフォンデアライエン委員長から電話があり、EUに対する50%関税について6月1日の発動期限の延長を要請された」としたうえで、「7月9日までの期限延長に同意した」と投稿。これを受けて米ドル/円は一時143円ちょうど近辺へと反発し、ユーロ/円や豪ドル/円なども上昇しました。

対EUに限らずトランプ政権による関税をめぐるニュースには引き続き要注意。関税について新たなニュースが出てくれば、市場が反応しそうです。

ラガルドECB(欧州中銀)総裁ナーゲル・ドイツ連銀総裁が本日講演します。

市場では、ECBは次回6月5日の理事会で0.25%の利下げを行うとの見方が大勢。その次の7月24日の理事会については、政策金利は据え置かれるとの見方がやや優勢です。

ラガルド総裁とナーゲル総裁の講演では、ECBの追加利下げペースについて何らかのヒントが提供されるかに注目。講演によって市場の追加利下げ観測が後退した場合、ユーロのプラス材料になりそうです。

本日は、米国と英国が祝日です(それぞれメモリアル・デーとスプリング・バンク・ホリデー)。外為市場では参加者が減少して流動性が低下するため、小さな材料でも値動きが増幅される可能性があります。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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