12月米雇用統計は25.6万人増、25年中の利下げは1回だけ??
2025/01/11 07:23
【ポイント】
・NFPは市場予想を上回り、失業率は低下
・FRBの利下げは25年中に1回だけ??
・長期金利は一時4.79%まで上昇
・米ドル/円は159円に接近後に反落
米国の昨年12月雇用統計は強めの結果でした。FRBの利下げ観測が後退、長期金利(10年物国債利回り)は一時23年11月以来となる4.79%をつけました。米ドル/円は158.825円まで上昇しましたが、その後は157.218円まで反落。本邦当局による為替介入への警戒感もあったようです。

雇用統計を受けて市場の利下げ観測は大きく後退しました。今後は、20日に誕生するトランプ政権の経済政策がどう展開するかをにらみながら、金融政策の先行きを予想することになりそうです。
10日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場が織り込む利下げ回数は25年末までで1.1回。前日の同1.8回から大きく後退しました。また、利下げ確率が5割を超えてメインシナリオとなるのは今年6月以降です。

*******
12月雇用統計では、事業所調査のNFP(非農業部門雇用者数)は前月比25.6万人増と、市場予想(16.5万人増)を上回りました。3カ月移動平均は17.0万人増、昨年8月まで鈍化傾向でしたが、その後は盛り返しています。

時間当たり賃金は前年比3.9%増と、前月(4.0%)から小幅に鈍化したものの、引き続きインフレ率(11月PCEコアは前年比2.8%)を上回ってそこそこの伸びが続いています。また、<雇用者数×週平均労働時間×時間当たり賃金>で求められる総賃金指数は前年比5.0%増で、こちらも比較的堅調が続いています。


家計調査に基づく失業率は4.1%と前月から0.1%低下。23年4月の3.4%をボトムにしてジリジリと上昇してきましたが、ここ数カ月は頭打ちです。労働参加率<(雇用者数+失業者数)/生産年齢人口>は3カ月連続で62.5%。労働参加率は23年後半以降ほぼ横ばいで推移しており、ピークは23年後半に何度かみられた62.8%です。コロナ・ショック後の回復(上昇)段階は終了したと判断できそうです。

・NFPは市場予想を上回り、失業率は低下
・FRBの利下げは25年中に1回だけ??
・長期金利は一時4.79%まで上昇
・米ドル/円は159円に接近後に反落
米国の昨年12月雇用統計は強めの結果でした。FRBの利下げ観測が後退、長期金利(10年物国債利回り)は一時23年11月以来となる4.79%をつけました。米ドル/円は158.825円まで上昇しましたが、その後は157.218円まで反落。本邦当局による為替介入への警戒感もあったようです。

雇用統計を受けて市場の利下げ観測は大きく後退しました。今後は、20日に誕生するトランプ政権の経済政策がどう展開するかをにらみながら、金融政策の先行きを予想することになりそうです。
10日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場が織り込む利下げ回数は25年末までで1.1回。前日の同1.8回から大きく後退しました。また、利下げ確率が5割を超えてメインシナリオとなるのは今年6月以降です。

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12月雇用統計では、事業所調査のNFP(非農業部門雇用者数)は前月比25.6万人増と、市場予想(16.5万人増)を上回りました。3カ月移動平均は17.0万人増、昨年8月まで鈍化傾向でしたが、その後は盛り返しています。

時間当たり賃金は前年比3.9%増と、前月(4.0%)から小幅に鈍化したものの、引き続きインフレ率(11月PCEコアは前年比2.8%)を上回ってそこそこの伸びが続いています。また、<雇用者数×週平均労働時間×時間当たり賃金>で求められる総賃金指数は前年比5.0%増で、こちらも比較的堅調が続いています。


家計調査に基づく失業率は4.1%と前月から0.1%低下。23年4月の3.4%をボトムにしてジリジリと上昇してきましたが、ここ数カ月は頭打ちです。労働参加率<(雇用者数+失業者数)/生産年齢人口>は3カ月連続で62.5%。労働参加率は23年後半以降ほぼ横ばいで推移しており、ピークは23年後半に何度かみられた62.8%です。コロナ・ショック後の回復(上昇)段階は終了したと判断できそうです。


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