来週、日銀はマイナス金利解除やYCC撤廃に踏み切るか
2024/03/11 07:25
【ポイント】
・3月18-19日の会合で日銀は金融緩和を修正するか
・今週の春闘の結果が重要なカギを握る?
・市場はすでに早期修正を織り込み済みか
来週は、BOJ(日銀)、米FRB、BOE(英中銀)の会合が開催される中銀ウィークです。最初に結果が判明するのが日銀で、19日の正午ごろ、同午後3時半から植田総裁の会見が予定されています。
日本時間8日にロイター通信が「日銀、3月のマイナス金利解除に傾く」との記事を配信。ほぼ同じタイミングで時事通信が「日銀は新たな量的金融政策の枠組みを検討」と報じました。
マイナス金利解除?
ロイター通信によると、3月に動くか4月に動くかはまだ決まっていないとしつつ、春闘の結果次第ながらも3月のマイナス金利解除に傾く政策委員が増えているとのこと。今週13日が春闘の集中回答日となっており、15日には連合(日本労働組合総連合会)が集計結果を発表します。それらを受けてマイナス金利解除の観測が一段と強まるかもしれません。
8日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場は3月19日のマイナス金利解除を7割近い確率で織り込んでいます。同確率は2月28日時点では2割程度でした。29日に高田日銀審議委員が3月のマイナス金利解除に向けて前向きの姿勢を示して以降、同確率は明確に上昇しました。
YCC撤廃?
また、時事通信によると、日銀は国債買い入れ規模を前もって示す新たな量的金融政策の枠組みを検討しているとのこと。直接的に金利水準を目指すことはやめ、YCC(イールドカーブ・コントロール=長短金利操作)を廃止。金利急騰時には必要に応じて国債買い入れの増額などで機動的に対応するとされています。
市場は織り込み済みか
早ければ、3月18-19日の金融政策決定会合で、マイナス金利の解除と新たな量的金融政策が決定される可能性があるようです。上記報道を受けてもごく短期(3カ月物や6カ月物)を除いて市場金利は比較的落ち着いており、マイナス金利解除やYCC撤廃はほぼ織り込み済みなのかもしれません。
・3月18-19日の会合で日銀は金融緩和を修正するか
・今週の春闘の結果が重要なカギを握る?
・市場はすでに早期修正を織り込み済みか
来週は、BOJ(日銀)、米FRB、BOE(英中銀)の会合が開催される中銀ウィークです。最初に結果が判明するのが日銀で、19日の正午ごろ、同午後3時半から植田総裁の会見が予定されています。
日本時間8日にロイター通信が「日銀、3月のマイナス金利解除に傾く」との記事を配信。ほぼ同じタイミングで時事通信が「日銀は新たな量的金融政策の枠組みを検討」と報じました。
マイナス金利解除?
ロイター通信によると、3月に動くか4月に動くかはまだ決まっていないとしつつ、春闘の結果次第ながらも3月のマイナス金利解除に傾く政策委員が増えているとのこと。今週13日が春闘の集中回答日となっており、15日には連合(日本労働組合総連合会)が集計結果を発表します。それらを受けてマイナス金利解除の観測が一段と強まるかもしれません。
8日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場は3月19日のマイナス金利解除を7割近い確率で織り込んでいます。同確率は2月28日時点では2割程度でした。29日に高田日銀審議委員が3月のマイナス金利解除に向けて前向きの姿勢を示して以降、同確率は明確に上昇しました。
YCC撤廃?
また、時事通信によると、日銀は国債買い入れ規模を前もって示す新たな量的金融政策の枠組みを検討しているとのこと。直接的に金利水準を目指すことはやめ、YCC(イールドカーブ・コントロール=長短金利操作)を廃止。金利急騰時には必要に応じて国債買い入れの増額などで機動的に対応するとされています。
市場は織り込み済みか
早ければ、3月18-19日の金融政策決定会合で、マイナス金利の解除と新たな量的金融政策が決定される可能性があるようです。上記報道を受けてもごく短期(3カ月物や6カ月物)を除いて市場金利は比較的落ち着いており、マイナス金利解除やYCC撤廃はほぼ織り込み済みなのかもしれません。
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