豪ドル:豪中銀会合に注目!
2023/12/05 08:44
【ポイント】
・RBA(豪中銀)は政策金利を据え置くか
・RBAの声明で追加利上げ観測が高まるか
・米経済指標に米ドルが反応する可能性あり
(欧米市場レビュー)
4日の欧米時間の外為市場では、米ドルが堅調に推移。一時、米ドル/円は147.403円、米ドル/カナダドルは1.35566カナダドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.07985ドル、豪ドル/米ドルは0.66042米ドル、NZドル/米ドルは0.61479米ドルへと下落しました。米国の長期金利(10年物国債利回り)が上昇したことが、米ドルの支援材料となりました。
(本日の相場見通し)
本日は、RBA(豪中銀)の政策会合が開かれます。会合の結果は、日本時間午後0時30分に発表されます。
RBAは前回11月7日の会合で0.25%利上げすることを決定。政策金利を4.10%から4.35%へ引き上げました。利上げは6月以来、5会合ぶりでした。
豪州の10月(月次)のCPI(消費者物価指数)は前年比4.9%と、上昇率は9月の5.6%から鈍化しました。また、来月(1月)には10-12月期(四半期)のCPIが発表されます。月次のCPIがカバーする品目は四半期のCPIの3分の2程度です。RBAは本日の会合で政策金利を4.35%に据え置きそうです。
RBAの声明にも注目です。市場では、RBAの追加利上げ観測があります。ブロックRBA総裁は11月22日の講演で、「豪州のインフレは需要が主導している」「需要主導型のインフレは、CPI上昇率がRBAの目標に戻るには時間がかかることを意味する」「より大幅な金融政策の引き締めが需要主導型のインフレへの正しい対応だ」などと述べ、タカ派的な姿勢を示しました。声明が市場の追加利上げ観測を高めるような内容になれば、豪ドルが堅調に推移して、豪ドル/円や豪ドル/米ドル、豪ドル/NZドルは上値を試す展開になりそうです。
※豪ドル/NZドルのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[豪ドル/NZドル、本日の豪中銀会合が相場動意となるか]をご覧ください(マイページへのログインが必要です)。
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米国の11月ISM非製造業景況指数と10月JOLTS(労働動態調査)求人件数が本日発表されます(いずれも日本時間24:00)。
市場予想はISM非製造業景況指数が52.0、JOLTS求人件数が930.0万件です。これらが市場予想を下回る結果になれば、米ドルが軟調に推移しそう。米ドル/円や米ドル/カナダドルは下値を試し、一方でユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは上値を試すと考えられます。
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