米PCEは順調に鈍化!? 24年3月の利下げは??
2023/12/01 07:24
【ポイント】
・米PCEは伸び鈍化。このペースが続けば利下げも視野に
・FRBが注目するコアサービス(住居費を除く)は引き続き高め!?
・24年11月までに4回の利下げを織り込む市場の観測はやや行き過ぎか
米国の10月PCE(個人消費支出)デフレーターは、総合が前年比3.0%、食料とエネルギーを除くコアが同3.5%。いずれも9月(3.4%、3.7%)から伸びが鈍化しました。

PCEコアの前月比上昇率は過去6カ月平均で0.205%。今後もこのペースが続くとすれば、PCEコアの前年比は24年1月に2.9%に低下(=3.0%割れ)、同4月に2.49%(=2%台前半)となり、FRBは2%の物価目標の達成に自信を深めるかもしれません。
ただし、労働コストを強く反映するとして、FRBが注目しているPCEコアサービス(住居費を除く)は前年比3.9%と21年3月以来久しぶりに4%を下回りましたが、引き続き高めで推移しています。

11月30日のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場は24年3月の利下げ開始を53%織り込み、5月までには100%織り込んでいます。もっとも、上述の試算でPCEコアが2%台前半に鈍化する24年4月分が発表されるのは5月下旬。4月30日-5月1日のFOMCでの利下げ開始を100%織り込むのはやや行き過ぎのようにみえます。
なお、同じOIS基づく市場のメインシナリオ(確率50%超)は、「24年3月、6月、7月、11月にそれぞれ0.25%の利下げ」です。これも利下げを織り込みすぎの感は否めません。
・米PCEは伸び鈍化。このペースが続けば利下げも視野に
・FRBが注目するコアサービス(住居費を除く)は引き続き高め!?
・24年11月までに4回の利下げを織り込む市場の観測はやや行き過ぎか
米国の10月PCE(個人消費支出)デフレーターは、総合が前年比3.0%、食料とエネルギーを除くコアが同3.5%。いずれも9月(3.4%、3.7%)から伸びが鈍化しました。

PCEコアの前月比上昇率は過去6カ月平均で0.205%。今後もこのペースが続くとすれば、PCEコアの前年比は24年1月に2.9%に低下(=3.0%割れ)、同4月に2.49%(=2%台前半)となり、FRBは2%の物価目標の達成に自信を深めるかもしれません。
ただし、労働コストを強く反映するとして、FRBが注目しているPCEコアサービス(住居費を除く)は前年比3.9%と21年3月以来久しぶりに4%を下回りましたが、引き続き高めで推移しています。

11月30日のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場は24年3月の利下げ開始を53%織り込み、5月までには100%織り込んでいます。もっとも、上述の試算でPCEコアが2%台前半に鈍化する24年4月分が発表されるのは5月下旬。4月30日-5月1日のFOMCでの利下げ開始を100%織り込むのはやや行き過ぎのようにみえます。
なお、同じOIS基づく市場のメインシナリオ(確率50%超)は、「24年3月、6月、7月、11月にそれぞれ0.25%の利下げ」です。これも利下げを織り込みすぎの感は否めません。

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