米FOMCに注目、政策金利は据え置きか
2023/09/20 08:37
【ポイント】
・FOMC参加者による政策金利見通しはどうなるか
・FOMCの声明やFRB議長の会見も含めて利上げ観測が強まるか
(欧米市場レビュー)
19日の欧米時間の外為市場では、米ドルが堅調に推移、一時、米ドル/円は147.878円へと上昇し、ユーロ/米ドルは1.06658ドルへと下落しました。米国の長期金利(10年物国債利回り)の上昇が米ドルの支援材料となりました。
カナダの8月CPI(消費者物価指数)が発表され、結果は総合指数が前年比4.0%、トリム値が同3.9%、中央値が同4.1%でした。総合指数は市場予想の3.8%を上回り、またトリム値と中央値は7月の3.6%と3.9%から上昇率が高まりました(トリム値と中央値の市場予想なし)。CPIの強い結果を受けてカナダドルが買われて、一時米ドル/カナダドルは1.33974カナダドルへと下落し、カナダドル/円は110.375円へと上昇したものの、カナダドルはその後反落しました。
(本日の相場見通し)
本日は、FOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されます。FOMCの結果は日本時間21日午前3時に発表され、その後午前3時30分からパウエルFRB(米連邦準備理事会)議長が会見します。
政策金利は現行の5.25~5.50%に据え置かれることを市場はほぼ確実視しているようです。CMEのFedWatchツールによると、市場が織り込む「据え置き」の確率は99%です。
FOMCの声明やFOMC参加者による政策金利見通し(ドット・プロット)、パウエル議長の会見にも注目です。前回6月のドット・プロットでは、23年末の中央値は5.625%(5.50~5.75%の中央値)でした。
市場では、FRBの利上げはすでに打ち止めとの観測があります。声明やドット・プロット、パウエル議長の会見が市場の利上げ観測を強めるような内容になれば、米ドルが堅調に推移して、米ドル/円や米ドル/カナダドルは上昇し、一方でユーロ/米ドルや豪ドル/米ドルは下落しそうです。ユーロ/米ドルは、15日安値の1.06268ドルを割り込む可能性があります。
※米ドル/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[米ドル/円、パウエル議長会見が相場動意となるか]をご覧ください(マイページへのログインが必要です)。
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