【掲載情報】時事通信による当社チーフ・テクニカルアナリスト宮田直彦のインタビュー記事が掲載されました
2021年5月26日
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時事通信による当社チーフ・テクニカルアナリスト宮田直彦のインタビュー記事が掲載されました。
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2021/05/24 07:25
◎〔マーケット展望〕日経平均、来年に過去最高値も＝マネースクエア・宮田氏
マネースクエアの宮田直彦チーフ・テクニカルアナリストは、日経平均株価について「ダイナミックな上昇局面にある」と、年内に３万２０００～３万３０００円、来年から再来年にかけては過去最高値の３万８９５７円４４銭に近づくか更新する可能性もあると予想した。「エリオット波動」理論によるテクニカル分析の第一人者で、国内外の個人・機関投資家から幅広く支持されている。株価のほか、円相場や商品市況の見通しも聞いた。
―エリオット波動理論とは。
相場の上昇局面で５波、下降局面で３波を描くという見方をする。株を例に波動の動きを背景とともに説明すると、上昇局面では、ファンダメンタルズ（経済の基礎的条件）の改善前に先行きへの期待感や金融相場で上がる「１波」、失望感でいったん下がる「２波」、ファンダメンタルズの改善とともにダイナミックに上昇する「３波」、もちあいながら調整する「４波」、楽観的な見方でバブル的に上がる「５波」を経る。
その後の下降局面では、ファンダメンタルズの悪化前に下落する「Ａ波」、もちあいながら戻す「Ｂ波」、ファンダメンタルズの悪化に伴ってパニック的に下げる「Ｃ波」のプロセスをたどり、再び「１波」に戻る。
―今後の日本株の見通しは。
長期的な上昇トレンドにあるとみている。１８７８年以降の超長期の株価動向を見ると、２００８年のリーマン・ショックから現在は、「スーパーサイクル」と呼ばれる長期上昇第５波が進行中ということになる。５０～６０年周期の景気循環であるコンドラチェフ循環も、０８年を底に回復局面にあり、同年からピークまで３０年間ぐらいは上昇することになる。株価は長ければ２０５０年ごろまで上昇してもおかしくない。
３～４年周期のキッチン循環は、新型コロナウイルスショックの２０年を底に上昇中で、ピークを付ける２２～２３年まで右肩上がりになると考えている。株価も同様の動きになるだろう。
―日経平均株価は。
０８年からの長期上昇トレンドにおいて、２０年３月安値から第３波のダイナミックな上昇がスタートしたとみている。順当にいって年内に３万２０００～３万３０００円、来年か再来年にかけては（１９８９年１２月に記録した）過去最高値３万８９５７円４４銭に近づくか更新してもおかしくない。
◇スーパーサイクル入りした商品相場
―外国為替市場の円の対ドル相場は。
円は１１年１０月に１ドル＝７５円３５銭の高値を付けたが、それをもって１～５波の約４０年にわたる円の上昇相場（円高）は終わった。その後は下降局面（円安）に入り、今はＣ波（円安）が始まるタイミングと考えている。円相場は対ドルで、大体８年周期で安値を付けるので、前回の谷である１５年６月から８年後の２３年に再び安値になるとみられる。２３～２４年ごろまでは円安基調が続くというのがメインシナリオだ。
２～３年後の安値水準は、１５年６月の１２５円８６銭は超え、場合によっては１５０円になる可能性もある。２１年末までということで考えると、近年の年間値幅からすると１１２～１１３円台というのが順当な目安になるのではないか。
円安の進行により、日本株は幅広く上がりやすくなる。輸出企業の業績の上振れ効果が期待できるのはもちろんのこと、「リフレトレード」の活発化により銀行株や証券株、不動産株なども上昇しやすくなるからだ。
―商品市況はどうか。
まず商品市況全体についてだが、１８９８年からの波動を見ると、２０年４月から５波の「スーパーサイクル」と呼ばれる長期強気相場に入った公算が大きく、インフレ時代が到来すると想定している。
金価格はインフレになると上がると言われる。しかし、１６年からの上昇トレンドをカウントしていくと、ニューヨーク金先物相場は２０年８月に１オンス＝２０８９．２ドルの高値を付けた時点で５波が終わり、下降局面入りした可能性がある。今後は１５００ドルを割り込む水準へ大きく下落していくというのがメインシナリオだ。
サブシナリオとしては、昨年の高値で３波が終わり、今年３月の安値までが４波と解釈すれば、その後は５波として上昇が続くこともあり得る。それでも、来年には５波が終わり、大きく下がっていくことになる。
ニューヨーク原油（ＷＴＩ）先物相場は、４０年ほどの長期波動をカウントしていくと、昨年４月にマイナス価格を付けた時点で４波が終わり、その後は５波のスーパーサイクルに入っているという形だ。チャート上、年内の上限は１バレル＝７６～７７ドル台が有力だ。来年以降は９４ドル近辺も試すのではないか。（了）
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