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FOMC参加者や日銀総裁の発言が材料になるか

2024/05/08 08:58

【ポイント】
・FRB副議長などの発言で米利下げ観測が後退するか
・日銀の金融政策スタンスに変化はないか

(欧米市場レビュー)

7日の欧米時間の外為市場では、米ドルが堅調に推移。一時、米ドル/円は154.415円、米ドル/カナダドルは1.37367カナダドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.07463ドル、英ポンド/米ドルは1.24992ドルへと下落しました。カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が「(FRBは)政策金利を長期間にわたって現行水準に維持するというのが最も可能性の高いシナリオだ」などと述べたことが、米ドルの支援材料となりました。

(本日の相場見通し)

各中銀の金融政策が市場のメインテーマになっています。各中銀当局者の金融政策の先行きに関する発言などに引き続き注目です。

本日は、ジェファーソンFRB(米連邦準備制度理事会)副議長やクックFRB理事、コリンズ・ボストン連銀総裁の発言機会があります。ジェファーソン副議長らがFRBの金融政策の先行きについて新たな手掛かりを提供すれば、材料になりそうです。

市場ではFRBは9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利下げを行うとの見方が有力です(6月と7月のFOMCについては、政策金利の据え置きを予想)。

本日の『ファンダメ・ポイント』は、[最新の主要中銀金融政策見通し]です。

ジェファーソン副議長らの発言によってFRBの利下げ観測が後退する場合、米ドルが堅調に推移して、米ドル/円や米ドル/カナダドルには上昇圧力が、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルには下落圧力が加わりそうです。米ドル/カナダドルは、1.38413カナダドル(4/16高値)が目先の上値メドです。

植田日銀総裁が本日午前に衆院財務金融委員会に出席し、17時30分から読売国際経済懇話会で講演する予定です。植田総裁は繰り返し「当面は緩和的な金融環境が継続する」と述べており、そのことが「円安」の主な要因になっていると考えられます。その姿勢に変化がなければ、円安圧力が加わりやすい地合いに変化はなさそうです。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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