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JOLTS&消費者信頼感指数発表、市場が反応しそう

2025/04/29 08:20

【ポイント】
・本邦祝日で市場の流動性が低下、値動きの増幅に注意
・米経済指標でFRBの追加利下げ観測が強まるか
・カナダ総選挙の結果次第ではカナダドルが反応も!?
・トランプ大統領が日本時間30日午前に演説、関税について言及するか

(欧米市場レビュー)

28日、欧米時間の外為市場では米ドルが軟調に推移。一時米ドル/円は142.071円、米ドル/カナダドルは1.38113カナダドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.14209ドル、英ポンド/米ドルは1.34375ドル、豪ドル/米ドルは0.64295米ドルへと上昇しました。米国の長期金利(10年物国債利回り)が低下したことが、米ドルの重石となりました。

(本日の相場見通し)

本日は日本が祝日のため、外為市場では参加者が減少して流動性が低下します。突発的なニュース(例えばトランプ政権の関税について)や仕掛け的な動きが出てきた場合には値動きが増幅する可能性があります。

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米国の3月JOLTS(労働動態調査)4月消費者信頼感指数が本日発表されます(いずれも日本時間23:00)。この結果に市場が反応しそうです。

市場予想は、JOLTSの求人件数が748.0万件、消費者信頼感指数が87.5。前者は前月の756.8万件から減少し、後者は前月の92.9から低下するとみられています。

市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)は6月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で追加利下げを行うとの観測があります。CMEのFedWatchツールによると、市場が織り込む利下げ確率は、次回5月6-7日のFOMCで約9%、次々回6月17-18日のFOMCまでで約6割です(米国時間28日時点)。

JOLTS求人件数や消費者信頼感指数が市場予想を下回る結果になれば、FRBの追加利下げ観測が強まるとともに、米ドルのマイナス材料になりそう。その場合、米ドル/円や米ドル/カナダドルは軟調に推移し、一方でユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは堅調に推移する可能性があります。米ドル/カナダドルの目先の下値メドとして、1.37763カナダドル(4/21安値)が挙げられます。

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早ければ日本時間正午前後カナダの総選挙の大勢が判明する可能性があります。事前の世論調査の支持率は、与党・自由党が最大野党・保守党をリードしていました。選挙の結果次第ではカナダドルが反応するかもしれません。

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トランプ米大統領は2期目の就任から100日となる29日夜(日本時間30日午前)、ミシガン州で演説します。演説で関税について言及されるようなら、材料になりそうです。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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