ECBは利下げ打ち止めか
2025/10/29 08:23
【ポイント】
・9月理事会では追加利下げ不要との意見が多かった模様
・市場は26年9月までの0.25%利下げの確率を五分五分と予想
・ラガルド総裁は理事会直前に食品価格が高過ぎると発言
日本時間30日は中央銀行デー。午前3時にFOMCの結果判明、同3時30分にパウエル議長の会見。正午ごろに日銀金融政策決定会合の結果判明、午後3時30分から植田総裁の会見。午後10時15分にECB理事会の結果判明、同45分からラガルド総裁の会見(29日にはカナダ中銀の政策会合あり)。
FOMCでは0.25%利下げが確実視されており、日銀会合は据え置きが有力で利上げの可能性がわずかにある程度。そして、ECB理事会は少なくとも26年春ごろまでは据え置きが有力しされています。
以下ではECB理事会について概観します。
*******
ECBは昨年6月に利下げを開始して、今年6月まで0.25%×8回、昨年9月以降は7回連続で利下げしました。7月と9月は据え置いて政策金利(中銀預金金利)は現在2.00%。

9月の理事会後の会見で、ラガルド総裁は「基調的なインフレは中期目標の2%と一致する状態が続いている」と指摘し、「経済成長に対するリスクはより均衡した」と述べました。また、匿名関係者が「理事会メンバーは追加利下げが不要だと考えている」と発言したとの報道もありました。
ユーロ圏の4-6月GDPが前期比0.1%(ドイツは同マイナス0.3%)と景気が低迷しているため、ECB内にも追加利下げが必要との声はあるようですが、大半のメンバーは据え置きの継続を想定しているのでしょう。
28日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、追加利下げの確率は26年2月までをみても1割ちょっと。6月以降はほぼ五分五分とみられているようです。このまま利下げ打ち止めとなるシナリオも十分にあり得るでしょう。

ラガルド総裁は28日、理事会が開催されるフィレンツェ(イタリア)で、「(インフレ率は)平均2%程度だが、食品価格はもう少し高い。引き続き食品価格の伸びが鈍化することを確実にすべきだ。食品は重要だからだ」と語ったと報じられました。理事会直前という異例タイミングでの発言に何か特別な意味はあるのか。理事会後の総裁会見に注目です。フィレンツェの市場(いちば)での発言だったので、食品価格に言及しただけかもしれませんが・・・
・9月理事会では追加利下げ不要との意見が多かった模様
・市場は26年9月までの0.25%利下げの確率を五分五分と予想
・ラガルド総裁は理事会直前に食品価格が高過ぎると発言
日本時間30日は中央銀行デー。午前3時にFOMCの結果判明、同3時30分にパウエル議長の会見。正午ごろに日銀金融政策決定会合の結果判明、午後3時30分から植田総裁の会見。午後10時15分にECB理事会の結果判明、同45分からラガルド総裁の会見(29日にはカナダ中銀の政策会合あり)。
FOMCでは0.25%利下げが確実視されており、日銀会合は据え置きが有力で利上げの可能性がわずかにある程度。そして、ECB理事会は少なくとも26年春ごろまでは据え置きが有力しされています。
以下ではECB理事会について概観します。
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ECBは昨年6月に利下げを開始して、今年6月まで0.25%×8回、昨年9月以降は7回連続で利下げしました。7月と9月は据え置いて政策金利(中銀預金金利)は現在2.00%。

9月の理事会後の会見で、ラガルド総裁は「基調的なインフレは中期目標の2%と一致する状態が続いている」と指摘し、「経済成長に対するリスクはより均衡した」と述べました。また、匿名関係者が「理事会メンバーは追加利下げが不要だと考えている」と発言したとの報道もありました。
ユーロ圏の4-6月GDPが前期比0.1%(ドイツは同マイナス0.3%)と景気が低迷しているため、ECB内にも追加利下げが必要との声はあるようですが、大半のメンバーは据え置きの継続を想定しているのでしょう。
28日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、追加利下げの確率は26年2月までをみても1割ちょっと。6月以降はほぼ五分五分とみられているようです。このまま利下げ打ち止めとなるシナリオも十分にあり得るでしょう。

ラガルド総裁は28日、理事会が開催されるフィレンツェ(イタリア)で、「(インフレ率は)平均2%程度だが、食品価格はもう少し高い。引き続き食品価格の伸びが鈍化することを確実にすべきだ。食品は重要だからだ」と語ったと報じられました。理事会直前という異例タイミングでの発言に何か特別な意味はあるのか。理事会後の総裁会見に注目です。フィレンツェの市場(いちば)での発言だったので、食品価格に言及しただけかもしれませんが・・・
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