メキシコペソ、短期的に米株の影響受けるか

2021/09/15 09:35

松島新の週刊2分でわかるメキシコ

「軟調」

14日の欧米の外国為替市場は米ドル安地合いでした。

この日の主な材料はアメリカの8月の消費者物価指数(CPI)。総合指数とコア指数の伸びが前月から鈍化。予想を下回りました。米国債利回りは低下、株式相場は高く始まったものの直ぐに下げに転じ、リスク回避ムードとなりました。

逃避買いで円は堅調。ユーロと英ポンドは小幅安でした。新興国通貨は総じて下落。中南米通貨は全面安の展開でした。ブラジルレアルは対米ドルで0.9%下落しました。

メキシコペソも軟調。上昇基調が続いていた対米ドル相場は0.2%反落。クロス取引のメキシコペソ/円は0.5%安の5円50銭ちょうど近辺で取引されました。原油相場はほぼ横ばいでしたが、アメリカのS&P500種株価指数が反落したことがネガティブに影響しました。

ロイターによりますと、格付け会社フィッチは13日、メキシコのガバナンスの脆弱化が格付けを不透明にしていると警告しました。エネルギー業界、公共産業、インフラ関連企業、金融業界が最も影響を受けるとしています。

「ニュートラルに」

アメリカの商品先物取引委員会(CFTC)のIMM通貨先物の非商業(投機)部門の統計によりますと、7日に終了した週のメキシコペソは1万7517枚の売り越しでした(1枚は50万メキシコペソ)。前週の2万1043枚から売り越し幅が縮小しました。メキシコペソのバイアスはベア(弱気)からニュートラル(中立)に変わりました。

「米メキシコ高官協議」

アメリカとメキシコは9日、トランプ政権時代に停止した「ハイレベル経済対話」を4年ぶりに再開しました。サプライチェーンの強化と移民問題に協力して取り組むことで合意しました。アメリカ側はハリス副大統領とブリンケン国務長官、メキシコ側からエブラルド外相やクロティエ経済相が出席しました。

「米株の影響」

メキシコペソは当面、金融市場の心理、原油相場とアメリカのS&P500種株価指数の影響を引き続き受けそう。

短期的には、アメリカの連邦準備理事会(FRB)の金融政策をめぐる観測やアメリカ経済の低迷への警戒感でアメリカの株式相場が不安定になると幅広く予想されています。株式相場が下落するとリスク回避ムードが強まる可能性があり、メキシコペソのネガティブ要因になりそうです。

メキシコ銀行(中央銀行)は年内に2回の追加利上げをするとの予想が優勢。次のメキシコ中銀の会合は今月30日に予定されています。相対的に高い金利を背景に中期的にメキシコペソは堅調に推移するとの予想が少なくありません。

CIBCは、8日付けの最新見通しで、メキシコペソの対米ドル相場が来年第2四半期(4~6月)にかけて上昇すると予想しました。

[SEPTEMBER 14, 2021 M072]

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