中南米に連動、メキシコペソ方向決める中銀

2022/05/18 07:24

松島新の週刊2分でわかるメキシコ

「中南米通貨上昇」

17日の欧米の外国為替市場の米ドルは軟調でした。中国経済の回復期待、欧米の堅調な経済指標を受けリスク選好ムード。米ドル売り・円売りの展開で、ユーロと英ポンドは大幅高。資源国通貨は底堅く推移しました。

中南米通貨は買われました。中国上海のコロナ感染は3日連続でゼロ、景気回復期待が資源の豊富な中南米の通貨への買いに繋がりました。金利上昇期待も中南米通貨を支えました。ブラジルレアルは対米ドルで2.2%上昇。メキシコペソも堅調に推移しました。対米ドルで0.4%高。クロス取引のメキシコペソ/円は6円40銭台後半で取引されました。0.6%ペソ高・円安水準。原油相場は反落したものの、中南米の株高・通貨高が連鎖しました。

ロイターによりますと、メキシコ政府はインフレ対策として生活必需品の輸入関税を1年間免除する方針です。コーン油、コメ、ツナ、豚肉、鶏肉、牛肉、玉ねぎ、小麦粉、卵、野菜や果物など幅広い食料品が対象で消費者物価指数(CPI)の11.4%を占めます。必要であれば免除期間をさらに1年延長するとしています。

「買い越し幅拡大」 

アメリカの商品先物取引委員会(CFTC)のIMM通貨先物の非商業(投機)部門の統計によりますと、10日までの1週間のメキシコペソは1万6725枚の買い越しでした(1枚は50万メキシコペソ)。前週の1万4623枚から買い越し幅が小幅拡大。メキシコペソのバイアスはニュートラル(中立)で変わらず。

「FRBにらむ」

メキシコペソは引き続き金融市場の心理、原油相場、米ドル地合いの影響を受けるとみられます。中南通貨と連動する傾向が続いています。中南米の中央銀行はいずれも積極的な利上げを継続、メキシコ銀行(中央銀行)が連動するか注目されています。

メキシコ中銀はアメリカへの資本流出を回避するため、伝統的に連邦準備理事会(FRB)の金利政策をにらんで判断しています。FRB利上げの場合は幅を合わせる、もしくは上回る幅を引き上げる傾向があります。FRBは6月中旬の会合で0.5%利上げする公算。メキシコ中銀の次回会合は6月23日。それまでは中銀高官の発言やインフレ指標がメキシコペソを動かしそう。バンク・オブ・アメリカ証券のアナリストは、メキシコ中銀が6月に0.50%利上げすると予想するが、利上げ幅が0.75%になる確率は高まったとコメントしました。 

スコシアバンクは、11日付け月間見通しで、海外送金による資金流入が減速する可能性はあるものの、観光業の回復が相殺する見通しとコメント。メキシコペソの鍵となるのは製造業の回復だとしています。CIBCは、12日付け見通しで、FRBのタカ派姿勢が圧迫する可能性があるとコメント。メキシコペソの対米ドル相場は現在の水準より小幅ペソ安の方向で推移すると予想しました。

[MAY 17 2022 M107]

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