カナダドル、カナダ中銀とFRBにらむ

2022/01/04 07:36

松島新の週刊2分でわかるカナダ

「米ドル高地合い」

3日の欧米の外国為替市場は米ドル高地合いでした。外国為替取引規模最大のロンドン市場が休場だったため売買高は低調。米国債利回りの大幅上昇を手掛かりに米ドルが買われました。

円は小幅安。ユーロは下落。英ポンドは小幅安でした。欧米の株式相場が反発、金融市場全体はリスクオンの展開でした、米国債利回り上昇が影響し豪ドルとNZドルは安く推移しました。

カナダドルも下落しました。対米ドルで0.9%安。クロス取引のカナダドル/円は0.7%カナダドル安水準の90円40銭台で取引されました。カナダは祝日で休場、薄商いでした。原油相場は1.2%上昇したものの、米国債利回りの大幅上昇と米ドル高地合いがカナダドル相場を押し下げました。

「売り越し幅小幅拡大」

アメリカの商品先物取引委員会(CFTC)のIMM通貨先物の非商業(投機)部門の統計によりますと、28日までの1週間のカナダドルは1万0334枚の売り越し(1枚は10万カナダドル)。前週の9877から売り越し幅が小幅拡大しました。カナダドルのバイアスはベア(弱気)で変わらず。

「2021年は対ドル小幅高」

2021年は米ドル高でした。ドル指数は前年比で7%近く上昇しました。主要通貨で最もパフォーマンスが強かったのはカナダドル。主要国通貨で唯一、対米ドルで小幅ながら上昇しました。カナダ銀行(中央銀行)が早期に利上げサイクルに入るとの観測が支援したと指摘されています。パフォーマンスが最も弱かったのは円で、前年比で約10%下げました。

ブルームバーグは、カナダ中銀のタカ派なスタンスが2022年のカナダドルを高い水準で維持する見通しだと報じました。カナダ中銀はG10の中で最も積極的な金融引き締めを実施すると予想されていて、トレーダーはカナダ中銀が2022年に0.25%ずつ5回の利上げを実施することを相場に織り込んでいるとしています。

カナダドルが堅調に推移するとの予想が少なくありませんが、慎重な見方もあります。60セカンド・インベスターのストラテジストは、アメリカの連邦準備理事会(FRB)がカナダ中銀より早く利上げする可能性があるとコメントしました。CIBCはカナダ中銀とFRBが来年第2四半期(4~6月)にほぼ同じタイミングで利上げすると予想。2023年末のカナダの政策金利は1.75%、FRBが1.875%とみています。CIBCは、今年第1四半期のカナダドル/円は89円10銭、年末は87円と予想しています。2022年のカナダドルはアメリカとカナダの金融政策が方向を決める可能性が高そうです。

カナダドルは当面、金融市場の心理、米国債利回りと米ドル地合い、原油相場の影響を受けると予想されます。7日発表の12月のカナダ雇用統計は雇用者数の伸びが大幅鈍化するとの予想がコンセンサスです。同じ7日に発表されるアメリカの雇用統計と共にカナダドルに影響しそうです。

[JANUARY 02 2022 C086]

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