年末のカナダドル、材料薄く市場心理が影響も

2021/12/28 07:30

松島新の週刊2分でわかるカナダ

「原油高を好感」

27日の欧米の外国為替市場の米ドルはまちまち。クリスマスと年末をからめ休暇中の市場関係者が多く、売買高は非常に低調でした。新型コロナウイルスのオミクロン型変異種が欧米で猛威をふるっていますが、市場への影響は限定的でした。

円相場は軟調。115円に迫りました。ユーロは小幅高。英ポンドは上昇。豪ドルとNZドルは堅調に推移しました。新興国通貨は概ね堅調でしたが、トルコリラは急落しました。

カナダドルは堅調。カナダはクリスマスの振替祝日・休場だったため極端な薄商いでした。対米ドルで0.2%高。クロス取引のカナダドル/円は0.6%高の89円80銭台で取引されました。

原油先物相場は2.4%続伸、カナダドルの支援材料になりました。アメリカ株式市場のS&P500種株価指数が最高値を更新したことがカナダドル高に寄与しました。

カナディアンプレスによりますと、カナダの幅広い地域が寒波に見舞われ、北部で摂氏マイナス55度が観測されました。8年ぶりの寒さ。カナダ中西部でもマイナス40~55度の記録的な低気温、各地で超低温警報が出されました。

「売り越し幅縮小」

アメリカの商品先物取引委員会(CFTC)のIMM通貨先物の非商業(投機)部門の統計によりますと、21日までの1週間のカナダドルは9877枚の売り越し(1枚は10万カナダドル)。前週の1万3128枚から売り越し幅が縮小しました。カナダドルのバイアスはベア(弱気)で変わらず。
 
「年末年始」

年内はカナダの主な経済指標の発表はありません。次の主な国内材料は新年7日発表のカナダの12月雇用統計とIVEY購買担当者景気指数(PMI)。経済依存度が大きいアメリカで公表される5日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨と7日発表のアメリカ雇用統計の影響を受ける可能性があります。

年内は材料がほとんどないため、カナダドルは金融市場の心理、原油相場とアメリカの株式相場、米国債利回りと米ドル地合いの影響を受けると予想されます。

年内のカナダドルについて、INGのアナリストは、最近のカナダドルは売られ過ぎのようだと指摘。アメリカの連邦準備理事会(FRB)がタカ派に転じたことを受けカナダ銀行が2022年第1四半期(1~3月)に利上げする可能性があるとコメント。2021年最後の週のカナダドルの見通しはニュートラル(中立)、対米ドルの下げは止まると予想しました。

BMOは、23日付け見通しで、カナダドル/円の2022年第1四半期(1~3月)の平均は89円40銭、第2四半期平均は90円ちょうどと予想しました。

[DECEMBER 27,2021 C085]

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