豪ドル/円、押し目買いが奏功しそう

2022/05/19 09:18

テクニカル・ポイント

【注目ポイント】「90.000円」を再度上抜け突破するか否か
【見通し①】上抜け突破なら、「95.000円」付近までの上昇を想定
【見通し②】上値抑制なら、「86.000円」付近までの下押しも考慮すべき
【投資戦略アイデア】「押し目買い」「打診買い」

豪ドル/円・週足チャート

ここもとの円安フローの一服感や、株式市場を中心とするリスク回避フローの動き、さらにはそれに伴う米ドル高フローも相まって、資源国通貨である豪ドル/円は上値の重い相場付きとなっています。そんな中、今回は相場の俯瞰図を見ることを目的に、豪ドル/円の週足チャートを見ていきましょう。

上図の各メルクマールを見ると、1) 26週MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足の上方にあること、3) ローソク足の直下に厚い形状の青色雲(=サポート帯、先行スパン)があること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが高位置にある(上図赤色点線丸印)ことから、豪ドル/円・週足チャートは、「上昇トレンド一服」→「下値固めの時間帯」を示すチャート形状であると判断します。

現在の状態は、3月上旬から4月半ばまでほぼ一本調子で上昇し、「買われ過ぎ」水準を示すBB(ボリンジャーバンド)・+2σラインをオーバーシュートする“空中戦相場”に対する「反省相場/ガス抜き」の時間帯と見ることもできます。

これらを踏まえた上で、今後注目すべきポイントは・・・心理的な重要水準である「90.000円」(上図黒色線)を再度上抜け突破するか否か。

この「90.000円」については、直近高安レート(安値:「78.750円」[21年12月3日、上図赤色三角印]、高値:「95.691円」[22年4月20日、上図水色三角印])を結んだFR(フィボナッチ・リトレースメント)・38.2%水準と近似値となっていることから、当該レートはテクニカル的にも重要なラインと捉えて良いでしょう。

筆者が予想する今後の見通しは以下の通りです。(見通し①、②)


[見通し①]
これからの時間にかけて、「90.000円」を終値ベースで再度上抜け突破した場合は、「心理的/テクニカル的重要ライン突破」→「上値トライ」となりそうです。当該ケースでは、「上昇バンドウォークの再開」や「+DI>-DIの乖離拡大」も伴いながら、BB・+2σラインを基準とする「95.000円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇も想定すべきでしょう。

[見通し②]
一方、「90.000円」付近で上値抑制となった場合は、「心理的/テクニカル的重要ラインでの上値抑制」→「一旦の下押し」となる可能性も。当該ケースでは、「(青色雲の下辺である)先行2スパン割れ」や「+DI>-DIの乖離縮小」も伴いながら、約半年間における市場参加者の平均コストを示す26週MAを基準とする「86.000円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下押しも考慮すべきでしょう。ただし、現状では青色雲が厚い形状(=強い下値サポート帯)となっていることから、下値余地は限定的と見て良さそうです。


上記見通し①および②を概括すると、豪ドル/円の週足チャートでは下値しっかりの相場付き継続を示唆するチャート形状となっていることから、今後のトレード方針は引き続き「押し目買い」ないしは「打診買い」が奏功すると考えます。

足もとでは、日本時間本日午前10時30分に発表される豪4月雇用統計結果が豪ドル/円の動意となりそうです。


執筆者プロフィール
津田 隆光(つだ たかみつ)
チーフマーケットアドバイザー
日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト(CMTA)。主にコモディティ分野のマーケットに従事し、2008年1月マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)入社。各種テクニカル分析レポートを執筆する傍ら、セミナー講師やラジオ番組コメンテーターなどを務める。毎週木曜日、M2TV「マーケットView虎視眈眈」を担当。
【プロフィール】大阪府出身。元高校球児。
【趣味】読書(歴史小説)、ドライブ、温泉旅行
【好きな言葉】「Simplicity is the ultimate sophistication.」(単純は究極の洗練) 「不激、不躁、不競、不随」(激せず、躁がず、競わず、随わず


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