トルコリラ/円、嵐の前の静けさか

2022/01/20 09:08

テクニカル・ポイント

【注目ポイント】遅行スパンの動向
【見通し①】同スパン“逆転”なら、「6.087円」付近までの下落ないしは下振れも
【見通し②】同スパンが絡み合う動きなら、「10.000円」付近までの上昇ないしは凪相場継続
【注目材料】TCMB(トルコ中銀)会合結果
【注意点】サプライズ的な材料出現や催促相場に伴うボラティリティ上昇

トルコリラ/円・日足チャート

昨年12月20日に直近安値となる「6.087円」を付けた直後(3日後)の同23日に、直近高値となる「11.017円」となる大相場となったトルコリラ/円。1月3日の2022年相場スタート時にはやや上下往って来いの動きになったものの、その後は概して動意の乏しい凪相場が継続しています。この動きは「嵐の前の静けさ」と捉えた方が良いのでしょうか。

上図の各メルクマールを見ると、1) 21日MA(移動平均線)が横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態であること、3) ローソク足の上方に薄い形状の赤色雲(=先行スパン、抵抗帯)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして、4) DMI(方向性指数)で-DI>+DIの乖離が縮小し、ADXが右肩上がり推移になりつつある(上図青色点線丸印)ことから、トルコリラ/円・日足チャートは、上方硬直性を伴うレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。

足もとにおける注目ポイントは・・・遅行スパンの動向。(上図黄色矢印、26日遅行)

筆者が予想する、今後の見通しは以下の通りです。(見通し①、②)


[見通し①]
これからの時間にかけて、遅行スパンがローソク足を下抜ける“逆転”が示現した場合は、下落フローとなりそうです。当該ケースでは、「BB(ボリンジャーバンド)・-2σライン(≒7.500円)割れ」も伴いながら、昨年12月20日に付けた直近安値である「6.087円」(上図Ⓑ水色線)付近まで、ないしはアンダーシュート(=下振れ)する動きも視野に入れるべきでしょう。

[見通し②]
一方で、遅行スパンがローソク足と絡み合う状態となった場合は、横ばい推移、あるいは一旦の反発フローとなりそうです。当該ケースでは、「(約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す)21日MA(≒8.770円)超え」や「SARの買いサインへの転換」、さらには「+DI>-DIの乖離拡大、ADXの上昇」も伴いながら、BB・+2σライン(≒10.000円、上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇フローも想定すべきでしょう。ただし、「21日MA付近での上値抑制」や「SARの売りサイン継続」、加えて「-DI≧+DI、ADXの下落」となったケースでは、1月3日以降継続している凪相場を踏襲する動きとなりそうです。


上記見通し①および②を念頭に置きつつ、日本時間本日(20日)午後8時に発表されるTCMB(トルコ中銀)会合の結果が足もとのトルコリラ/円における動意となりそうです。

本稿執筆(20日)時点の市場のコンセンサスは「(政策金利)据え置き」となっていることから、上記[見通し②]で記載した「凪相場継続」の蓋然性(がいぜんせい)が高いと見る一方で、サプライズ的な材料の出現や催促相場等の“仕掛け”があった場合は、想定以上のボラティリティが発生する可能性もあるため、十分注意が必要と言えるでしょう。

■ファンダメンタルズ材料詳細については、本日の『デイリーフラッシュ』([トルコリラ/円:TCMB(トルコ中銀)会合に注目!])をご覧ください。

※次回の更新は1月24日(月)となります。何卒ご了承のほど、よろしくお願いいたします。


執筆者プロフィール
津田 隆光(つだ たかみつ)
チーフマーケットアドバイザー
日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト(CMTA)。主にコモディティ分野のマーケットに従事し、2008年1月マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)入社。各種テクニカル分析レポートを執筆する傍ら、セミナー講師やラジオ番組コメンテーターなどを務める。毎週木曜日、M2TV「マーケットView虎視眈眈」を担当。
【プロフィール】大阪府出身。元高校球児。
【趣味】読書(歴史小説)、ドライブ、温泉旅行
【好きな言葉】「Simplicity is the ultimate sophistication.」(単純は究極の洗練) 「不激、不躁、不競、不随」(激せず、躁がず、競わず、随わず)


topへ