メキシコペソ/円、トレンド転換の時間帯か

2021/11/25 09:41

テクニカル・ポイント

【注目ポイント】スローストキャスティクスで“ゴールデン・クロス”が示現するか否か
【見通し①】クロス示現なら、「5.500円」、ないしは「5.600円」付近までの上昇を予想
【見通し②】クロス“フェイク(ダマし)”なら、「5.300円」付近までの下押しも視野

メキシコペソ/円・21日エンベロープ

ここもと、下値を切り下げる相場付きとなっているメキシコペソ/円。昨日24日、一時6月21日以来の安値となる「5.314円」を付けた後一旦戻す動きとなり、そのローソク足形状が下ヒゲの長い陰線、いわゆる下影陰線となっています。

■ファンダメンタルズ材料については、本日の『デイリーフラッシュ』([メキシコペソ/円が約5カ月ぶりの安値])をご覧ください。

上図にある21日エンベロープ(乖離率:±1%・±2%)を見ると、1) 21日MA(移動平均線)が右肩下がりであること、2) 1)に伴い、±1%乖離線および±2%乖離線も同様に右肩下がり推移となっていることから、メキシコペソ/円・日足チャートでは、下降トレンドを示すチャート形状となっています。

そんな中、チャートのアナロジー(類比)分析をしてみると、a) ローソク足が-2%乖離線ないしは-1%乖離線に接近、またはアンダーシュートする局面(上図黄色丸印)、かつ、b) スローストキャスティクスを構成する2本の線が「売られ過ぎ」を示唆する20%ライン付近で交差した後右肩上がりとなる“ゴールデン・クロス”(上図水色丸印)が示現したケースでは、「一旦の下値固め」→「上昇フロー」の起点となっていることが視認できます。

25日時点では、a’) ローソク足が-2%乖離線を若干アンダーシュートしている(上図青色点線丸印)こと、そして、b’) スローストキャスティクスを構成する2本の線が20%ライン付近で交差している(上図黄色矢印)ことに加えて、上述の通り、c’) ローソク足の形状が上昇トレンドへの転換を示唆する下影陰線となっていることを概括すると、足もとのメキシコペソ/円は、「下降トレンド」から「上昇トレンド」に転換する「過渡期の時間帯」であると、一方では捉えることもできます。

上記のポイントを踏まえた上で、筆者が予想するメキシコペソ/円の今後の見通しは、以下の通りです。(見通し①、②)


[見通し①]
これからの時間にかけて、スローストキャスティクスを構成する2本の線が右肩上がりとなる“ゴールデン・クロス”が示現した場合は、「下値固め」→「反発/上昇フロー」の起点となりそうです。当該ケースでは、約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MA(≒5.500円、上図Ⓐ緑色線)、ないしは、+2%乖離線(≒5.600円、上図Ⓑ赤色線)付近までの上昇フローを予想します。

[見通し②]
一方で、スローストキャスティクスが交差したものの、右肩上がり推移とはならない、いわゆる“フェイク(ダマし)”となった場合は、「戻り一杯」→「再度下押し」となりそうです。当該ケースでは、心理的水準である「5.300円」(上図ⓒ黒色線)付近までの下押しも視野に入れるべきでしょう。


上記見通し①および②につき、今後のメキシコペソ/円トレードのご参考にしていただければ幸いです。

米国は本日25日が祝日(サンクスギビングデー)で、米株式市場や債券市場、商品市場は休場です。明日26日(ブラックフライデー)も市場参加者が少なく流動性が低下する可能性があります。NY時間の外為市場は様子見ムードが強まって比較的落ち着いた相場展開になるかもしれません。その一方で、流動性が低下する分、突発的なニュースが出てくれば、値動きが増幅される可能性がありますので十分ご注意ください。


執筆者プロフィール
津田 隆光(つだ たかみつ)
チーフマーケットアドバイザー
日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト(CMTA)。主にコモディティ分野のマーケットに従事し、2008年1月マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)入社。各種テクニカル分析レポートを執筆する傍ら、セミナー講師やラジオ番組コメンテーターなどを務める。毎週木曜日、M2TV「マーケットView虎視眈眈」を担当。
【プロフィール】大阪府出身。元高校球児。
【趣味】読書(歴史小説)、ドライブ、温泉旅行
【好きな言葉】「Simplicity is the ultimate sophistication.」(単純は究極の洗練) 「不激、不躁、不競、不随」(激せず、躁がず、競わず、随わず)


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