米ドル/円、「様子見」の時間帯か

2021/07/29 09:27

テクニカル・ポイント

【注目メルクマール】21日エンベロープ(乖離率:1%、2%)とATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)
【見通し】徐々に下値を切り下げる相場付きとなりそう。
【予想コアレンジ(1)】108.050~110.260円
【予想コアレンジ(2)】110.260~111.420円

米ドル/円・21日エンベロープ+ATR

マーケット参加者の耳目が集まった日本時間本日未明の米FOMC結果およびパウエルFRB議長の記者会見ですが、当該材料を受けた米ドル/円の動きは、今のところ限定的(刹那的)なものとなっています。(※ファンダメンタルズ材料詳細については、本日の『ファンダメ・ポイント』[米FOMC、テーパリングに向けて前進!?]をご覧ください。)

ただし、筆者が注目したポイントは、パウエルFRB議長の会見において、「(次回のジャクソンホール会合[8/26-28]に向けて自身の)講演原稿を執筆中」であることを明らかにしたこと。この発言の言外の意を汲み取ると、「8/26-28のジャクソンホール会合で、パウエル議長から何らかの金融政策に関する方向性やヒントが発せられる」と捉えることも可能です。

裏を返せば、同会合までは「様子見」を決め込むマーケット参加者が多くなることで、米ドル/円の動意がさらに乏しくなる(=レンジ相場が継続する)可能性も見るべきでしょう。

上記仮説を踏まえた上で、米ドル/円のトレンド確認をしていきましょう。

上図にある21日エンベロープ(乖離率:1.00%2.00%)のアナロジー(類比)観測をしてみると、以下のような傾向・パターンが見て取れます。


① 「21日MA(移動平均線)が右肩上がり」となっている「上昇トレンド期」(上図赤色四角枠)では、概ね21日MA~+1%乖離線内のゾーンを中心に上値切り上げ推移となり、一時的に+2%乖離線に接近ないしはオーバーシュートする動きになっている。

② 「21日MAが右肩下がり」となっている「下降トレンド期」(上図青色四角枠)では、概ね-1%乖離線~21日MA内のゾーンを中心に下値切り下げ推移となり、一時的に+1%乖離線付近までの戻りフローや-2%乖離線に接近ないしはアンダーシュートする動きになっている。

③ 「21日MAが横向き」となっている「レンジ相場期」(上図黄色四角枠)では、概ね±1%乖離線内のゾーンを中心に往って来いの推移となっている。


現在の米ドル/円は、上記②(=下降トレンド期)が当てはまる時間帯であると判断します。

加えて、サブチャートにあるATR(アベレージ・トゥルー・レンジ、期間:20、上図黄色矢印)を確認すると、本稿執筆(29日午前9時)時点の数値は凡そ「0.50000」となっていることから、1日の想定レンジ幅平均値は概ね「0.500円」以下であることが推察されます。

上記を概括した上で、足もとにおける米ドル/円のトレードアイデアは以下の通りとなります。

[主戦場]
予想コアレンジ(1):108.050~110.260円、トレードアイデア:売り・トラリピ
利益値幅参考値:0.500円(以下)

[予備戦場]
予想コアレンジ(2):110.260~111.420円、トレードアイデア:打診売り

上記については、あくまで日足のメルクマールをベースとするトレードアイデアとしてご参考にしていただければ幸いです。


執筆者プロフィール
津田 隆光(つだ たかみつ)
チーフマーケットアドバイザー
日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト(CMTA)。主にコモディティ分野のマーケットに従事し、2008年1月マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)入社。各種テクニカル分析レポートを執筆する傍ら、セミナー講師やラジオ番組コメンテーターなどを務める。毎週木曜日、M2TV「マーケットView虎視眈眈」を担当。
【プロフィール】大阪府出身。元高校球児。
【趣味】読書(歴史小説)、ドライブ、温泉旅行
【好きな言葉】「Simplicity is the ultimate sophistication.」(単純は究極の洗練) 「不激、不躁、不競、不随」(激せず、躁がず、競わず、随わず)


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