ドルカナダの日足&月足チャート考察

2022/05/16 09:57

テクニカル・ポイント

【注目メルクマール(日足)】DMI(方向性指数)の動向
【見通し①】「+DI>-DI乖離拡大」なら、「1.31100カナダドル」付近までの上昇も
【見通し②】「+DI≒-DI継続」or「-DI>+DI乖離拡大」なら、「1.28150カナダドル」付近までの下押しも考慮
【戦略レンジ&トレード・アイデア(月足)】「1.30000~1.40000カナダドル」:売り・トラリピ、「1.20000~1.30000カナダドル」:買い・トラリピ


本日16日より当社での取引スタートとなった米ドル/カナダドル(以下、ドルカナダ)。まずは、日足チャートの各メルクマールを確認していきましょう。

ドルカナダ・日足チャート

上図の各メルクマールを見ると、1) 21日MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足の上方で推移していること、3) ローソク足の下方に青色雲(=サポート帯、先行スパン)があること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で+DIと-DIが収斂し、ADXが低位置での推移(上図赤色点線丸印)となっていることから、ドルカナダ・日足チャートは、「上昇トレンド一服」→「下値固めの時間帯」を示唆するチャート形状であると判断します。

12日に直近高値となる「1.30752カナダドル」を付けた後、ローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・+1σラインを割り込む“上昇バンドウォーク崩れ”となっていることから、上述した各メルクマールと合わせると、足もとのドルカナダ「今後の方向性を探る小休止の時間帯」と捉えて良いでしょう。

足もとで注目すべきメルクマールは・・・DMI(方向性指数、上図黄色矢印)の動向。

筆者が予想する今後の見通しは以下の通りです。(見通し①、②)


[見通し①]
これからの時間にかけて、「+DI>-DIの乖離拡大」となった場合は、「下値固め完了」→「反発フロー」となる可能性も。当該ケースでは、「上昇バンドウォークの再開」や「SARの買いサインへの転換」も伴いながら、BB・+2σラインを基準とする「1.31100カナダドル」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇となりそうです。

[見通し②]
一方で、「+DI≒-DIの継続」ないしは「-DI>+DIの乖離拡大」となった場合は、「下押し圧力強化」→「もう一段の下押し」となる可能性も。当該ケースでは、「遅行スパンのローソク足接近」も伴いながら、約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAを基準とする「1.28150カナダドル」付近までの下押しも考慮すべきでしょう。ただし、青色雲の上辺である先行1スパンが21日MAと近似値であること、さらには、その青色雲が厚い形状(=強い下値サポート帯)をしていることから勘案すると、下値余地は限定的と見て良さそうです。


上記見通し①および②を概括すると、今後のドルカナダは下値しっかりの相場付きとなることが予想されることから、足もとでは「押し目買い」ないしは「打診買い」が奏功しそうです。


そんな中、相場の俯瞰図を見るために、ドルカナダの月足チャートを見ると、日足チャートとは違った景色が見えてきます。以下、ドルカナダの月足チャートをご覧ください。

ドルカナダ・月足チャート

上図の各メルクマールを見ると、1) 20カ月MA(移動平均線)が横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足のやや下方で推移していること、3) ローソク足の上方に厚い形状の赤色雲(=抵抗帯、先行スパン)があること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の下方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で+DIと-DIが収斂し、ADXが右肩上がり推移(上図赤色点線丸印)となっていることから、ドルカナダ・月足チャートは、上下圧力が拮抗するレンジ相場を形成するチャート形状であると判断します。

以下、月足チャートにおける注目ポイントと見通し<その1>および<その2>です。

■注目ポイントと見通し<その1>
現在のローソク足(月足)が赤色雲の下辺である先行1スパンを基準とする「1.30000カナダドル」(上図黒色線)付近で上値を抑制されつつあることが視認できます。よって、中長期スパンにおけるドルカナダは、「1.30000カナダドル」付近で上値の重い相場付きとなりそうです。チャートから勘案する下値メドは、BB・-2σラインを基準とする「1.20000カナダドル」(上図Ⓑ’水色線)と推測します。

■注目ポイントと見通し<その2>
他方、20年3月の「コロナ・ショック」や16年1月の「チャイナ・ショック」の局面でのドルカナダは刹那的な上昇を示す「上ヒゲ陽線」となっていることが視認できます。このことは、「有事の米ドル買い」とともに、「リスク回避フローに伴う株安・原油安→カナダドル売り」による動きと捉えることができます。よって、『リスク回避局面ではドルカナダは買われやすい』という仮説の下、両イベント時の終値を基準とする「1.40000カナダドル」(上図Ⓐ'赤色線)付近までの上昇も視野に入れておいた方が無難と言えるでしょう。


以上を概括すると、今後のドルカナダの中長期スパンにおけるトレード・アイデアとして・・・

「1.30000~1.40000カナダドル」(上図水色四角枠):売り・トラリピ
「1.20000~1.30000カナダドル」(上図赤色四角枠):買い・トラリピ

を仕掛ける、トラリピ Half&Half戦略も一案と言えるでしょう。

■ドルカナダのトラリピ Half&Half戦略については、「トラリピ戦略リスト」(USD/CAD)もご覧ください。
■ドルカナダのファンダメンタルズ材料詳細(まとめ)については、本日の『ファンダメ・ポイント』([ドルカナダ取引開始!])をご覧ください。


執筆者プロフィール
津田 隆光(つだ たかみつ)
チーフマーケットアドバイザー
日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト(CMTA)。主にコモディティ分野のマーケットに従事し、2008年1月マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)入社。各種テクニカル分析レポートを執筆する傍ら、セミナー講師やラジオ番組コメンテーターなどを務める。毎週木曜日、M2TV「マーケットView虎視眈眈」を担当。
【プロフィール】大阪府出身。元高校球児。
【趣味】読書(歴史小説)、ドライブ、温泉旅行
【好きな言葉】「Simplicity is the ultimate sophistication.」(単純は究極の洗練) 「不激、不躁、不競、不随」(激せず、躁がず、競わず、随わず


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