中国恒大アップデート、運命の23日!?

2021/10/18 07:45

ファンダメ・ポイント

【ポイント】
・中国恒大集団の資産売却交渉は進展せず?
・23日までに利払いが履行されなければ、デフォルト認定も
・中銀総裁はリスクの封じ込めに自信を示すものの・・
・他の不動産会社も苦境にあり、思わぬ結果を招かないか

中国の恒大集団(エバーグランデ)の苦境が続いています。10月に入って香港市場における同社株式の取引は停止状態。残存期間4年の米ドル建て債の利回りは70%を超えており、価格は額面100に対して20を割り込みました。

中国恒大 米ドル建て債 価格

恒大集団は9月23日に米ドル建て債券の利払いを履行せず。その後、9月29日、10月11日の利払いも滞っている模様です。米ドル建て債券の利払いには30日間の猶予期間が設けられています。そのため、最初の期限である10月23日までに利払いが履行されなければ、恒大集団がデフォルト(債務不履行)を認定される可能性があります。

恒大集団の子会社や資産の売却による資金捻出も難航している模様。香港本社ビルの売却交渉は、相手方の越秀地産(ユーシュウ・プロパティ)がオファーを取り下げて破談しました。水面下ではその他の資産売却の交渉が続けられているようです。

恒大集団の本土の不動産部門は、19日に人民元建て社債の利払いは履行する見通し。本土の投資家や人民元建て債務の履行は優先されるということかもしれません。

中国人民銀行(中銀)の易総裁は、恒大集団のリスクは封じ込めが可能だと語りました。恒大集団の負債は幅広い企業や個人に分散していると指摘、厳格に法に則って対応する意向です。「too big to fail(大きすぎて潰せない)」で救済してモラルハザードを助長するのではなく、秩序だった整理が可能だとの判断のようです。

もっとも、苦境に陥っているのは恒大集団だけではありません。その他の不動産関連会社に飛び火して思わぬ結果を招かないか、注視する必要はありそうです。

※なお、15日に2.29億ドルの米ドル建て債券の償還を迎えたシンユアン・リアルエステートは、債権者との間で新たな債券への交換と一部キャッシュの支払いで合意。これによりデフォルトは回避されたようです。

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執筆者プロフィール
西田 明弘(にしだ あきひろ)
チーフエコノミスト
日興リサーチセンター、米ブルッキングス研究所、三菱UFJモルガンスタンレー証券などを経て、2012年マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)入社。
米国を中心とした各国のマクロ経済・金融政策・政治動向の分析に携わる。
「アナリスト、ストラテジスト、エコノミスト、研究員と呼び名は変われども、30年以上一貫してリサーチ業務を行ってきました。長い経験を通じて学んだことは、金融市場では何が起きても不思議ではないということ。その経験を少しでも皆さんと共有したいと思います。


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