エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※11月30日更新

2021/11/30 11:52

宮田エリオット波動レポート(短期アップデート)

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【日経平均】
・「オミクロン株急落」は買い場か?!
【当面の想定レンジ】 27,300~30,000円

【NYダウ】
・当面の分岐点
【当面の想定レンジ】 34,700~35,870ドル

【米ドル/円】
・当面は113円付近で下値固めか
【当面の想定レンジ】 112.700~116.000円

<日経平均>
日経平均日足チャートのエリオット波動分析
「オミクロン株急落」は買い場か?!
南ア型の変異ウィルス株「オミクロン株」に対する不安が高まり、26日(金)の日経平均は今年4番目の下げ(747円安)となりました。26日のNYダウが今年最大の下げとなったことを受け、週明け29日(月)も日経平均は大幅続落(467円安)しています。

もっとも今回の「オミクロン株急落」は、日経平均の買い好機を提供する可能性がある、とみています。
オミクロン株の実態はわかっていませんが、新型コロナウィルスの変異種である以上、それは人類にとってもはや未知のものではありません(WHOの分類上、オミクロンは13番目の変異種)。この2年を通じてウィルス研究は大きく進み、ワクチンや治療薬も開発されています。本日(11/30)のブルームバーグニュースによれば、「独ビオンテックと米モデルナがオミクロン対応型ワクチン開発に着手済み」であり、「ビオンテックによれば、必要とあれば新変異株に有効なワクチンを100日以内に用意することが可能だ」と伝えています。

オミクロン株について楽観は禁物ですが、その一方で過度に不安視する必要もありません。私たちとしては、マスコミの煽り報道にとらわれず、これまで通り「正しく恐れる」姿勢を続けることが大切でしょう。

なお岸田総理は「30日午前0時から、世界のすべての国や地域を対象にビジネス目的などの外国人の新規入国を原則停止する」ことを明らかにしており、これもマーケットの不安を抑えることになりそうです。

ちなみに今週(11/29-12/3)は日本株市場にとって特異な週です。11月最終営業日を含む週の日経平均は、日経平均は上昇する傾向が強いのです。これは9月中間期配当の再投資によるものとされ、日経平均は2001年からの20例で19回上昇しています。
今年もアノマリーが有効なら、今週末の日経平均は先週終値28,751.62円(11/26)を超えることになり、注目したいところです。

29日に東証1部騰落レシオは73.69%へ低下し、足元でTOPIXは「下がり過ぎ」となっています。日本株全般の底入れが近いと思われます。
TOPIX日足チャートのエリオット波動分析・騰落レシオ

【日足・エリオット波動分析】
 
(メインシナリオ)30,714円(2/16高値)を起点とする第➂波中第(2)波の調整局面は、27,293円(10/6安値)を以て終了し、そこからは第③波・第(3)波「サード・オブ・サード」の上昇波動に位置付けられます。
この第(3)波は、2022年~2023年にも日経平均を4万円水準に押し上げるポテンシャルを持っています。

【時間足・エリオット波動分析】 
日経平均は2月高値からの第(2)波を27,293円(10/6安値)で終了し、今は上昇第(3)波の初動段階とみられます。10月6日以降の戻り高値は29,960円(11/16)であり、今のところはフィボナッチ比率の節目・29,969円(9月~10月の下落の76.4%戻り)が上値を圧迫しています。

29,489円(10/20高値)からはマルii波の調整とみられます。そのパターンは「エクスパンディッド・フラット」でしょう。29,960円(11/16高値)からは、マルii波における最後の下落(c)波に位置付けられます。

29日は一時28,187円まで下げましたが、この水準は、マルi波上昇幅に対する61.8%押し(28,132円)に近いものです。目先的にも日経平均はマルii波の調整を完了し、マルiii波の上昇開始となっておかしくありません。

ただし今後27,293円を割れるようなら、当面の波動カウントを見直す必要があります。この場合は、「9月高値(30,795円)以来、第(2)波の調整がジグザグで進行中」という見方に変更します。
【11月30日9:30更新】
日経平均時間足エリオット波動分析


<NYダウ>
NYダウ日足チャートのエリオット波動分析
【日足・エリオット波動分析】 当面の分岐点
26日(金)のNYダウは今年最大の下げ(905ドル安)となりました。「オミクロン株ショック」に加え、この日が感謝祭翌日の短縮取引ということに週末要因が重なり、買いが入りにくい地合いの中を下げ幅は一時1054ドルに広がりました。もっとも週明けには反発しており、変異ウィルスをきっかけとする売りはひとまず一巡したようにみえます。

エリオット波動の上では、NYダウは当面の分岐点に差し掛かっていると思われます。
5月高値(35,091ドル)以来の強気トライアングルからの上放れ局面(=インターミディエイト級第(1)波における、マイナー級第5波の上昇)継続を前提とすると、11月高値(36,565ドル)からのスピード調整は終了したか、しつつある、とみられます。この見方に基づくと、今後はマイニュート級マルiii波の上昇トレンドが鮮明となり、それは向こう数カ月以内にも高値を更新するでしょう。

シーズナリティ(年間季節性)からみても、米国株は毎年のように、ハロウィン(10月31日)辺りから翌年5月にかけてリターンが高いことが知られています。

さらに2022年の4~5月にかけてのラリーも期待できますし、その頃には4万ドルを試す局面があるかもしれません。

もう一つの見方は、11月高値(36,565ドル)を以てマイナー級5波は終了、同時にインターミディエイト級(1)波も終了したというものです。これによると、今はインターミディエイト級(2)波の調整が進行中です。この見方は34,115ドル(10/13安値)を下回ると強化され、以降で比較的大きな調整に発展する可能性が高まります。
NYダウ時間足チャートのエリオット波動分析
【時間足・エリオット波動分析】 
26日(金)の安値34,749ドルは、黄金分割によるサポートレベル34,740ドル(9/20~11/8の上昇の61.8%押し)の水準です。11月からのスピード調整=マイニュート級マルii波は34,749ドルを以て終わったかもしれません。

であるなら、足元でマルiii波の上昇トレンドが始まりつつあるとみられます。今後35,872ドル(11月高値からの下げ幅に対し61.8%戻り)を抜くと、マルiii波に入った可能性が高く、それは史上最高値を更新することでしょう。
【11月30日 10:20更新】


<米ドル/円>
米ドル/円日足チャートのエリオット波動分析
米ドル/円は今年1月以来、(C)波の上昇トレンドが進行中です。エリオット波動と8年サイクルに基づき、2023-24年に2015年の高値(125.860円)を上回る、これが中長期の基本観です。ちなみに筆者が描く理想的なシナリオは、「2023年6月頃に1ドル=150-160円を達成する」というものです。

【週足&日足・エリオット波動分析】 当面は113円付近で下値固めか
米ドル/円は24日(水)に付けた4年8ヵ月ぶり高値(115.491円)以降、上値が重い展開となっています。26日(金)には「オミクロン・ショック」で円高が急速に進み、29日(月)は一時113円を下回りました。

投機筋の円売りは引き続き高水準であるため、ポジション整理の円買い戻しの動きはまだ出やすいとみられます。

次のきっかけまで米ドル/円は、日足一目均衡表の雲上限(113円付近)で下値固めの展開かもしれません。
米ドル/円日足エリオット波動分析

[米ドル/円 日足一目均衡表]
(出所) マネースクエア
米ドル/円日足一目均衡表
【時間足・エリオット波動分析】
米ドル/円は109.110円(9/22)を起点に、第(3)波の上昇トレンドが進行中とみられます。

この第(3)波中第1波の高値は、114.669円(10/20)、そこからは、第2波の調整が進行中とみられます。
第2波のパターンはフラット(A-B-C)、115.491円(11/24)からはC波の下落に当たります。

上記のように、C波は113円処で下値を固める展開が想定されます。

もしも一時的に112.711円(11/8)を下回っても想定内です。この場合、第2波のパターンはエクスパンディッド・フラットとみられます。

第2波に続いて第3波の米ドル高・円安トレンドが想定され、それは118円台を試す展開になるでしょう。
【11月30日10:45更新】
米ドル/円時間足チャートのエリオット波動

エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。


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