エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※11月26日更新

2021/11/26 12:35

宮田エリオット波動レポート(短期アップデート)

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【日経平均】
・リスクオフの急落は重要な買い場を提供するか?!
【当面の想定レンジ】 28,300~30,000円

【NYダウ】
・引き続きスピード調整終了かを見極め
【当面の想定レンジ】 35,440~36,500ドル

【米ドル/円】
リスクオフの円買いは続かない見込み
【当面の想定レンジ】 112.700~116.000円

<日経平均>
日経平均日足チャートのエリオット波動分析

リスクオフの急落は重要な買い場を提供するか?!

これを書いているのは26日(金)の午前ですが、日経平均が急落しています。前引け終値は28,779円(719円安)です。

急落の大きな要因は、南アフリカで新型コロナの新たな変異型ウィルスが発見されたことです。米国市場が25日は感謝祭で休場、そして26日は短縮取引ということで、日本株市場にリスクオフの売りが集中したとみられます。

もっとも、ここから過度に弱気になる必要はないでしょう。短期的な動揺はあるにしても、変異型ウィルスのニュースは市場に早々に織り込まれるでしょう。むしろ足元の急落は、日経平均の重要な買い場を提供する可能性があります(後述)。

TOPIX日足チャートのエリオット波動分析・騰落レシオ

【日足・エリオット波動分析】 
日経平均の波動構造にみられる興味深いことを紹介します。それは、今年2月~10月の第(2)波と、昨年6月~7月の第2波が相似している、いわゆる「フラクタル」である可能性です。

まず水準面です。
第(2)波の上下のレンジを測ると、上値は30,714円(2/16)・下値は26,954円(8/20)。上下値幅(3759円)は、第(1)波の上昇幅(14,356円)に対して26.18%の大きさですが、これは2波のスケールとしてはかなり小さいといえます。2波は1波で上昇した分の50%~61.8%を下げる傾向が強いとされるからです。

実は同じことが、2020年6月上旬から7月末にかけての第2波部分で起きています。当時はコロナショックからの急速なリバウンドが一巡し、多くのマーケット参加者が「二番底」を警戒していた頃で、「次はコロナショック安値16,358円を下回る」という意見も珍しくありませんでした。

しかし、警戒されたような下落はやってきませんでした。第2波の最大下げ幅(1656円)は、第1波の上昇幅(6727円)に対し24.2%に過ぎなかったのです。

次に日柄面をみてみます。
第1波に要した日数は53日、第(1)波の上昇日数は222日でした(いずれも営業日ベース)。第1波に対し第(1)波は4.19倍です(=222÷53)。

さて第2波の日数は36日でした(2020/6/9→7/31)。それを4.19倍したものが、第(2)波の期間とみなすと、151日(=36×4.19)となります。実際に第(2)波に要した日数は155日(2021/2/16→10/6)であり、想定の日数に近くなります。

以上のように、第(2)波と第2波は相似形となっています。このことは、メインシナリオの可能性を改めて高めるものといえそうです。

(メインシナリオ)30,714円(2/16高値)を起点とする第➂波中第(2)波の調整局面は、27,293円(10/6安値)を以て終了し、そこからは第③波・第(3)波「サード・オブ・サード」の上昇波動に位置付けられます。

この第(3)波は、2022年~2023年にも日経平均を4万円水準に押し上げるポテンシャルを持っています。

【時間足・エリオット波動分析】 
日経平均は2月高値からの第(2)波を27,293円(10/6安値)で終了し、今は上昇第(3)波の初動段階とみられます。10月6日以降の戻り高値は29,960円(11/16)であり、今のところはフィボナッチ比率の節目・29,969円(9月~10月の下落の76.4%戻り)が上値を圧迫しています。

29,489円(10/20高値)からはマルii波の調整とみられます。そのパターンは、「ランニング・フラット」か「エクスパンディッド・フラット」でしょう。29,960円(11/16高値)からは、マルii波における最後の下落(c)波に位置付けられます。

ランニング・フラットの場合、おそらく28,627円(10月からの上昇に対する半値押し)付近で底入れし、その後は9月高値の30,795円を目指す、強い展開になるでしょう。

あるいはエクスパンディッド・フラットなら、28,475円(10/29安値)を一時的に下回りますが、28,312円(同61.8%押し)辺りでは底打ちすると思われます。
【11月26日11:55更新】
日経平均時間足エリオット波動分析


<NYダウ>
NYダウ日足チャートのエリオット波動分析
【日足・エリオット波動分析】 引き続きスピード調整終了かを見極め
NYダウは、5月高値(35,091ドル)以来の強気トライアングルから上放れ局面にあります。それはマイナー段階の第5波に相当し、この強気波動の終了を以てインターミディエイト段階の上昇第(1)波が完成します。

今回のトライアングルは完成までに5ヵ月を要し、この間に上昇へのマグマが相当に溜まったものと思われます。トライアングルの期間が長いほど(その規模が大きいほど)、上放れ後のラリーは大きく、力強いものになる傾向があります。

シーズナリティ(年間季節性)からみても、米国株は毎年のように、ハロウィン(10月31日)辺りから翌年5月にかけてリターンが高いことが知られています。

11月8日以来のスピード調整=マルii波は、足元で終わった可能性があります(後述)。そうであれば、これから年末にかけてNYダウの上昇が期待できそうです。

さらに2022年の4~5月にかけてのラリーも期待できますし、その頃には4万ドルを試す局面があるかもしれません。

【時間足・エリオット波動分析】 
5月高値(35,091ドル)以来のマイナー級第4波(トライアングル)は、33,785ドル(10/1安値)を以て完成し、以降ではマイナー級の第5波上昇トレンドが進行中とみられます。

36,565ドル(11/8高値)からは、マイニュート級(マイナー級のひとつ下位の段階)のマルii波とカウントしています。

23日(水)に一時35,542ドルまで下げ、およそ1ヵ月ぶり安値を付けましたが、その後は大引けにかけてプラスに転じました。この日の安値は35,490ドル((レッサー・ディグリー第(iv)波安値・35,490ドル(10/27安値))に近いものです。11月8日からのマルii波は終わったかもしれません。
今後36,316ドルを抜くと、マルiii波の上昇に入ったという最初の感触が得られます。
【11月26日 9:20更新】

NYダウ時間足チャートのエリオット波動分析

<米ドル/円>
米ドル/円週足エリオット波動
米ドル/円は今年1月以来、(C)波の上昇トレンドが進行中です。エリオット波動と8年サイクルに基づき、2023-24年に2015年の高値(125.860円)を上回る、これが中長期の基本観です。ちなみに筆者が描く理想的なシナリオは、「2023年6月頃に1ドル=150-160円を達成する」というものです。

【週足&日足・エリオット波動分析】 リスクオフの円買いは続かない見込み
米ドル/円は11月23日に4年8ヵ月ぶりに1ドル=115円台を回復し、翌24日(水)には115.491円まで上伸しました。

もっとも26日(金)の午前中(日本時間)には115円を一時下回っています。
南アフリカで新型コロナウィルスの新たな変異型が発見されたことを嫌気し、日本株市場が大きく下げたことが影響しているとみられます。もっともそれは一時的であり、リスクオフの円買いは長く続かないと思われます。

米ドル/円日足チャートのエリオット波動分析
日米金利差チャート
米ドル/円時間足チャートのエリオット波動
【時間足・エリオット波動分析】
米ドル/円は109.110円(9/22)を起点に、第(3)波の上昇トレンドが進行中とみられます。

この第(3)波中第1波の高値は、114.669円(10/20)、第2波安値は112.711円(11/8)とカウントできます。そうだとすると、足元は第(3)波中第3波「サード・オブ・サード」の上昇(米ドル高・円安)とみられます。

ちなみにこの見方は、113.577円(11/19)を維持する限り有効です。113.577円を維持できない場合は、114.669円(10/20)からの第2波がまだ続いている可能性が高いでしょう。
【11月26日10:30更新】

エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。


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