エリオット波動・宮田レポート(マンスリー・フォーカス) ※8月31日更新

2021/08/31 09:37

宮田エリオット波動レポート(マンスリー・フォーカス)

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【日経平均】
新型コロナ新規陽性者数の「第5波」が既にピークアウトしたとすれば、それは投資家心理改善につながり、株高に追い風となるでしょう。

TOPIXが1970(8/12高値)、日経平均が28,279円(同)を、共に上回れば5月中旬からの「強気ダイヴァージェンス」が確認され、持続的な上昇トレンド入りの可能性が高まります。

<日経平均>
新型コロナ新規陽性者数の推移
新型コロナ新規陽性者数が描く「波」
上グラフは、過去1年間における、新型コロナ新規陽性者数(全国)の推移を示しています(8/29現在)。
非常に興味深いのは、新規陽性者数の増減が、まさに「波」のように繰り返し起こっていることです。
さらに注目したいのは─理由はわかりませんが─これらの波が4ヵ月前後のインターバルで頂点を付けてきている、ということです。

今年1月8日には第3波が頭打ちとなり、そこからちょうど4ヵ月後の5月8日は第4波が頂点に達した日となっています。グラフは示していませんが、第1波は昨年4月10日、第2波は同7月31日に、各々ピークを付けました。

新型コロナ「第5波」は既にピークアウトか
今回の新規陽性者数「第5波」にも─多くが感染力の強い変異株によって引き起こされたとされます─これまでと同様の周期性(サイクル)が存在するのなら、第5波は9月にはピークを迎え、そこからは目立って減少に転じてもおかしくない、といえそうです。

実効再生産数(注1)をみると、8月初めから減少傾向を辿っています。東京都の実効再生産数は既に節目の1.00を大きく下回り(0.85)、全国でもついに1.00割れ(0.98)となりました(8/29時点)。

この実効再生産数は、新規陽性者数よりも数週間、先行する傾向があります(注2)。ということは、第5波は既に頂点に達し、新規陽性者数は減少局面に移った可能性があることになります。

注1  [実効再生産数] ある時点において1人の感染者が全感染期間に感染させる人数の平均値。1以上で増加傾向、
1未満で減少傾向を表します。

注2 過去4つあった波の内、3つの波で、実効再生産数の方が新規陽性者数より早くピークに達しました。例外は第3波のときで、実効再生産数ピークは新規陽性者数より2日遅れ(1/10)でした。

東京都の実効再生産数グラフ

新規陽性者数と日本株トレンドの関係
実効再生産数が先行する形で、新規陽性者数が減少し始めたとすれば、それは投資家心理の改善につながり、株高に追い風となるでしょう。

以下に示すように、これまでのところ、新規陽性者数の増減と日本株トレンドには、強い相関関係があるように思われます。

[1月8日]   新規陽性者数(第3波)がピーク・減少へ
[1月4日] TOPIXが年初来安値(1776)を付け、上昇へ
[1月6日] 日経平均はこの日の安値27,002円から上昇開始

[2月下旬~3月下旬] 新規陽性者数は低位で推移。この期間に日経平均とTOPIXが年初来高値。
日経平均高値は30,714円(2/16)、TOPIXは2013(3/19)。

[5月8日] 新規陽性者数(第4波)がピーク・減少へ
[5月13日] TOPIXが安値1845を付ける

[8月20日] 新規陽性者数(第5波)ピーク(?) 
日経平均は年初来安値・26,954円から上昇開始(?)

なお国内ワクチン接種が(当初の想定を上回るペースで)着実に進捗していることも、日本株の買い安心感につながることが期待されます。直近では、1回目のワクチン接種済みの人は全人口の56%に達し、2回接種済みの人も44.9%となっています(8/29時点)。

新型コロナ新規陽性者数と株価の関係

日経平均上昇を先取りする強気ダイヴァージェンス
8月20日に日経平均は一時26,954円まで下げ、年初来安値を更新しました。その一方、TOPIXのこの日の安値(1877)は5/13安値(1845)を下回ってはいません。

TOPIXが1970(8/12高値)を、日経平均が28,279円(同)を、共に上回ることに成功すると、5月中旬以降で形成されたTOPIXと日経平均の「強気ダイヴァージェンス」が確認できます。そうなれば、TOPIXと日経平均の持続的な上昇トレンドが始まった可能性が高まります。
日経平均とTOPIXチャート分析

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▼動画でも詳しく解説!
日経平均/TOPIX現状と見通しについては、30日収録の「M2TV・エリオットView(日本株市場の出直り期待が高まる?)」でも解説しています。よろしければ、こちらもご覧ください。
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エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。


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