エリオット波動・宮田レポート(マンスリー・フォーカス) ※7月28日更新

2021/07/28 13:02

宮田エリオット波動レポート(マンスリー・フォーカス)

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★2021年7月28日はR.N.エリオット生誕150年です☆彡(動画はこちらをクリック)

【中国株式相場】
当局の規制強化によって中国株が動揺しています。香港ハンセン指数、上海総合指数などについて年内は下落リスクに注意が必要ですが、過度の弱気は避けるべきでしょう。
今回の下げは、長期上昇トレンドの準備段階に位置付けられます。

<中国株式相場>
調整色深まる中国株
中国当局が、ITプラットフォームや教育産業、配達アプリ運営会社など幅広い業種に対する規制を相次いで強化していることへの懸念から、中国株の調整色が深まっています。例えば電子商取引(EC)最大手のアリババ集団(9988/HK)、検索大手の百度(バイドゥ、9888/HK)。これらは今年高値からの直近の下げ率が一時40%を超えました。学習塾などを運営する新東方教育科技集団(9901/HK)の直近株価は、今年高値から10分の1に下落しています。

香港ハンセン指数は今年2月に31,000を上回りましたが─これは2018年6月以来の高値でした─直近では25000を一時下回り(7/27)、2月からの下げ率は約20%となりました。加えて上海総合指数は8ヵ月半ぶりの安値を付けています。

2015年8月の「チャイナショック」は、世界の株式・為替相場を大きく揺さぶりましたが、今回はどうでしょうか。チャイナショック再来のようなことになるのでしょうか。

結論から書くと、今回の中国株の動揺が世界に与える影響はほとんどないと思われます(仮にあったとしても一時的でしょう)。エリオット波動ではむしろ、現在の中国株の下げは、長期上昇トレンドに入る前の準備段階に位置付けられます。

中国株のエリオット波動カウント(香港ハンセン指数)
1970年代前半(73/3/9~74/12/10)にハンセン指数は91%も下落しましたが、この部分はサイクル級・第Ⅱ波に当たります。第Ⅱ波のパターンは、この波動位置に典型的なジグザグでした。

1974年安値(150)からはサイクル級・第Ⅲ波が始まり、ダイナミックな強気相場が2000年高値(18,397)まで展開されました。

2000年高値からの第Ⅳ波はトライアングルを形成し、第Ⅱ波ジグザグとは異なるパターン、教科書的な交互(オルタネーション)を示しています。第Ⅳ波は2016年安値(18,278、2015年8月からのチャイナショック後の安値)で終了しました。
エリオット波動の交互オルタネーション
                                     (出所)筆者作成

それ以来、サイクル級・第Ⅴ波の上昇トレンドが進行中とみられます。
この第Ⅴ波は、プライマリー級の5波動(➀~➄)で構成され、プライマリー級・➀波はさらに、インターミディエイト級の5波動に分かれていきます((1)~(5))。

2018年に付けた過去最高値(33,484)からは、インターミディエイト級・第(2)波の調整が進行中とみられます。この第(2)波のパターンとしてフラット(A-B-C)を想定していますが、もしそうであれば、今年2月高値(31,183)からの下落はC波に位置付けられます。

この見方によると、年内は引き続き下落リスクに注意が必要となります。が、過度の弱気は避けるべきでしょう。第(2)波の後には、第(3)波の上昇トレンドが続くと予想されます。基本観はあくまでも強気です。
香港ハンセン指数のエリオット波動分析

中国株のエリオット波動カウント(上海総合指数)
上海総合指数は、2007年10月の過去最高値(6092)を起点に、サイクル級・第Ⅳ波が続いています。第Ⅳ波パターンは、(この波動位置にふさわしく)トライアングルを形成中です。

今年2月高値(3696)からは、トライアングル中最後の下落局面・マルE波とカウントできます。だとすると、当面の下落リスクに目配りが必要ですが、そのような下げは結局のところ、長期的な押し目買い好機を提供することになるでしょう。

なぜならマルE波の下げを以て大型の強気トライアングルは完成することになりますし、その後はサイクル級・第Ⅴ波の上昇トレンド入りが想定されるからです。このサイクル第Ⅴ波によって上海総合指数は、いずれ史上最高値を更新することが期待されます。
上海総合指数のエリオット波動分析


エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。




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