エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※5月20日更新

2022/05/20 11:02

宮田エリオット波動レポート(短期アップデート)

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【日経平均】
・二番底を付けた可能性を注視
【当面の想定レンジ】 26,150~27,600円

【NYダウ】
・年初来安値更新だが、目先底入れ可能性に注目
【当面の想定レンジ】 30,800~32,700ドル

【ナスダック】
・年間の調整終了かを見極める局面
・代表的アクティブETFはセリングクライマックスを迎えたか?
【当面の想定レンジ】 11,000~12,500

【米ドル/円】
・スピード調整入り
【当面の想定レンジ】 125.000~129.800円


[日経平均]
世界金融危機の底値を付けた08年10月以降、日経平均はおよそ4年周期で底入れしており、現在の相場はコロナショック底(20年3月)を起点とする4年サイクルの中にあります。この4年サイクルは、二つの2年サイクル(2年+2年)で構成されています。今年3月は、4年サイクル前半の2年サイクルが終了し、4年サイクル後半の2年サイクルが始まった月に当たります。今回、新たな2年サイクルは「サード・オブ・サード」と共に始まりました。ここからすると、今後2年以内に日経平均は過去最高値・38,915円(ザラバで38,957円)を更新してもおかしくありません。

【日足・エリオット波動分析】 二番底を付けた可能性を注視
日経平均は昨年9月来の調整第(2)波を24,681円(3/9安値)で終了し、そこから第(3)波の上昇トレンドに入った可能性が高いと見ています。

昨年9月からの調整(A-B-Cジグザグ)において、11月高値・29,960円以来のC波は「エンディング・ダイアゴナル」です。この転換パターンから上放れた市場価格は通常、少なくともパターン開始点まで速やかに戻るとされます。「速やかに」というのは、「ダイアゴナルが始まったときから、それを抜けるまでにかかったのと同じ期間以内」というのが筆者の見解です。

今回のケースでは、ダイアゴナルが始まった昨年11月16日から、(ダイアゴナルを)上抜けた3月22日までが4カ月です。そこから4カ月後の7月下旬より前に、日経平均は(控えめにみて)パターン開始水準29,960円≒3万円へ上昇する可能性が高いことになります。

3月期企業の決算発表がほぼ終わりました。
多くの企業の為替前提は1ドル=115円~120円台前半と実勢レートと大きく離れています。円安効果が企業業績・株価に反映されるのは今後の話で、足元のバリュエーションは相当に割安とみられます。

なお16日には騰落レシオが79.24%と年初来安値を更新しています。テクニカル的にみても日本株市場の割安感が強まっています。

今後日経平均は上昇基調を強め、6月中にも3万円回復となっておかしくありません。
引き続き27,072円を上回るかを注目しています。そうなれば、3月に次ぐ二番底を付けたとみられ、上昇トレンド再開の可能性が高まります。

【時間足・エリオット波動分析】
28,338円(3/25高値)からのマルii波はジグザグ(a)-(b)-(c)とみられ、27,580円(4/21高値)からは(c)波の下落に位置付けられます。

この(c)波はエンディング・ダイアゴナルを形成しているようにみえます。それは昨年11月~今年3月にみられたパターンを一回り小さくしたものになっており(フラクタル)、日経平均の急反発局面を暗示しています。

18日に日経平均は一時27,053円まで上昇し、節目の27,072円(5/6高値)に肉薄しました。この日はパラボリックと新値3本足が買い転換しています。

翌19日の東京市場では、前日のNYダウ大幅安(1164ドル安)を受けて売りが先行。日経平均は一時761円安となりました。もっとも「朝方は安くとも徐々に下げ渋る」という、ここ最近の傾向は健在でした。

27,072円をブレイクすると、それを契機に(強気トリガー)日経平均の上昇トレンドが再開されるでしょう。
【5月19日 16:04更新】


[NYダウ]

【NYダウ日足・エリオット波動分析】 年初来安値更新だが、目先底入れ可能性に注目
18日のNYダウは1164ドル安と、2020年6月以来、約2年ぶりに大きな下げ幅となりました。翌19日も236ドル安と年初来安値を更新しました。

19日にはS&P500も年初来安値を更新しましたが、VIX指数(恐怖指数)は下げています。この日は一時33.11まで上昇しましたが、終値は29.35(5.20%安)です。ここからは、市場は決してパニックに陥っているわけではない、といえそうです。

実際のところVIX指数は5月2日の36.64を上回る動きとなっていませんが、同じ期間のS&P500は下値を切り下げています。VIX指数とS&P500の間で強気ダイヴァージェンスが形成されており、それは、NYダウ、S&P500の底打ち接近の兆候です。

【NYダウ時間足・エリオット波動分析】 
1月からのA-B-Cジグザグにおいて、A波は33,150ドル(1/24安値)まで、そこから35,492ドル(4/21高値)までがB波(フラット)とカウントします。

19日には一時31,016ドルまで下げ、12日に付けた安値31,228ドルを下回りました。目先3万1千ドル割れも視野に入りますが、この場合、30,812ドルがメドになります。

[30,812ドル]…1/5高値(36,952ドル)から2/24安値(32,272ドル)までの下げ幅を、4/21高値(35,492ドル)から下方へ当てはめることで得られる価格
【5月20日10:20更新】



[ナスダック]

【ナスダック総合指数日足・エリオット波動分析】 半年間の調整終了かを見極める局面
ナスダック総合指数(以下ナスダック)は5月12日安値・11,108(約1年半ぶり安値)を以て、この半年間の調整終了の可能性があるとみています。この安値は[11,021] (A波とC波の下げ幅が等しくなる水準)に近いものでした。

最終底になるかは別にして、ナスダックはこの半年間の調整をいったんは終えて、相応規模・期間の反発局面を迎えておかしくないでしょう。

そうであれば今後ナスダックは、13,058-14,262を目指す展開となりそうです。
[13,058-14,262]…昨年11月からの下落に対する38.2%-61.8%戻り

その反面、11,000処のサポートレベルが維持されなければ、10,000処の下値試しが視野に入ります。
[10,291]…20年3月安値からの上昇の61.8%押し
[10,019]…過去最高値16,212 に0.618を乗じて得られる価格

代表的アクティブETFはセリングクライマックスを迎えたか?
キャシー・ウッド氏率いるアーク・イノベーションETF (ARKK US)は、米ハイテク株ブームを象徴する、代表的なアクティブETFとして知られています。それは2020年3月安値(33.0)から僅か1年足らずで5倍近くまで上昇するという、圧倒的な好成績を収めました。

ところが同ETFは2021年2月の最高値(159.7)から下落に次ぐ下落となり、先週5月12日には一時35.1まで下げました。ほぼコロナショック当時の水準に戻ったわけです。

筆者は同ETFの底入れの可能性に注目しています。
高値から安値までの通算78%の下落は、0.618の平方根(0.786)にほぼ一致しています。また先週の出来高は過去最大に膨らんでおり、それはセリングクライマックスの様相を呈しています。

アーク・イノベーションETFが底入れするのなら、ナスダックの底入れ機運も高まりやすくなるでしょう。底入れと上昇トレンドは分けて考える必要があるのですが、それでもハイテク株売りの嵐が過ぎる可能性に注目したいところです。

【フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)】
SOX指数は、1月高値・4068からのA-B-Cジグザグによる調整を、2754(5/12安値)で終えた可能性があります。

短期的にも、3166(5/4高値)、3227(4/20高値)、これらを試す展開がありそうです。
【5月20日10:10更新】


[米ドル/円]

米ドル/円は4月に2015年高値・125.860円をブレイクし、5月は131円台まで円安が進みました。この円安トレンドは、さらに大きく、長く、続くとみています。筆者が描く理想的なシナリオは、「2023年6月頃に1ドル=150-160円を達成する」というものです。なお(A)波(11年10月→15年6月)と、(C)波(21年1月~)が等しく上がるN計算値からは、[152.869円]というターゲットが導かれます。

【月足・エリオット波動分析】 
米ドル/円は102.579円(21/1/6)を起点とする(C)波の上昇トレンド(米ドル高・円安)にあります。この(C)波は8年サイクルに基づき、2023~24年まで続くとみられます。
4月は125.860円を上回ったことに加え、過去20年間で形成された、大型の逆ヘッド・アンド・ショルダーズから上放れを開始しました。この強気パターンによれば、先々ターゲットとして[1ドル=170円]が導かれます。本格的な円安時代が到来しているなかで、将来的には1ドル=150円さえも、ひとつの通過点に過ぎないのかもしれません。

なお今後数ヵ月タームのターゲットとしては、2002年1月に付けた[135.220円]が適当でしょう。

[米ドル/円] 日足一目均衡表・パラボリックSAR

【日足・エリオット波動分析】 スピード調整入り
1ドル=131円処の節目で米ドル高・円安が一服する可能性が高いとみていましたが、想定通りの動きとなっています。

パラボリックSARはドル売り・円買い局面に移行。日足は一目均衡表の基準線をおよそ2ヵ月半ぶりに下回り、3月以降の米ドル高・円安トレンドの終了を示唆しています。19日には一時127.491円(5/12)を下回る、米ドル安・円高となりました。

米ドル/円は109.110円(21/9/22)からの上昇第(3)波を131.299円(5/9)で終了し、そこからは第(4)波に入った可能性があります。
あるいは131.299円を以て、第(3)波中第3波「サード・オブ・サード」が終わり、(3)-4波が展開中なのかもしれません

米ドル/円は今後、[125.047円-121.250円]を試す可能性があります。これは、第(3)波の(レッサー・ディグリー)第4波が動いた領域のことです。

なお第(4)波or 4波はおそらくスピード調整(米ドル安・円高)になるでしょう。
【5月20日8:25更新】


エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。


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