豪ドルは雇用統計が材料に⁉

2021/08/19 09:12

デイリーフラッシュ


【ポイント】
・本日発表の米経済指標を受けてFRBによる早期のテーパリング観測が高まるか否か
・主要国の株価動向にも注目、株価が軟調に推移すればリスク回避の動きが強まる可能性も⁉
・市場では豪中銀が債券購入額減額の方針を撤回するとの観測あり、豪雇用統計を受けてその観測が高まるかどうか

(欧米市場レビュー)

18日の欧米時間の外為市場では、米ドルが強含み。米国の長期金利(10年物国債利回り)が一時1.30%へと上昇したことを受け、一時米ドル/円は110.019円へと値上がりし、ユーロ/米ドルは1.16890ドル、豪ドル/米ドルは0.72256米ドルへと下落しました。

ただその後、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録が公表されると、米ドルは反落しました。

※※FOMC議事録について詳しくは、本日19日の『ファンダメ・ポイント』[米FOMC議事録、ほとんどが年内テーパリングを支持]をご覧ください。

(本日の相場見通し)

本日は、米国の8月フィラデルフィア連銀製造業景気指数先週分の新規失業保険申請件数が発表されます(いずれも日本時間21:30)。

市場予想は、フィラデルフィア連銀製造業景気指数が23.0、新規失業保険申請件数が36.3万件と、いずれも前回(21.9、37.5万件)から改善するとみられています。フィラデルフィア連銀製造業景気指数と新規失業保険申請件数が市場予想よりも良好な結果になれば、FRB(米連邦準備制度理事会)による早期のテーパリング開始への期待が市場で高まり、米ドルが堅調に推移する可能性があります。

主要国の株価動向にも目を向ける必要がありそうです。米国の代表的な株価指数であるNYダウは18日、前日比382.59ドル安の34,960.69ドルで取引を終えました。主要国、とりわけ米国の株価が軟調に推移すれば、市場は株安にも意識が向いてリスク回避の動きが強まる可能性があります。リスク回避は、円や米ドルにとってプラス材料です。

目先、米ドル/110.757(8/11高値)が上値メド、ユーロ/米ドル1.15991ドル(2020/11/4安値)、英ポンド/米ドル1.35685ドル(7/20安値)が下値メドです。

***

豪州の7月雇用統計が本日発表されます(日本時間10:30)。その結果に豪ドルが反応する可能性があります。

雇用統計の市場予想は、失業率が5.0%、雇用者数が前月比マイナス4.61万人。シドニーのロックダウン(都市封鎖)の影響によっていずれも6月(4.9%、プラス2.91万人)から悪化するとみられています。

RBA(豪中銀)は7月の政策会合で「9月上旬から債券購入額を現行の週50億豪ドルから週40億豪ドルへと減額する」ことを決定。8月3日の会合でその方針を再確認しました。

ただ、3日の会合以降、豪州で新型コロナウイルスの感染がさらに拡大し、メルボルンや首都キャンベラでロックダウンが導入されました(9月2日までの予定)。こうした状況を受けて、市場では「RBAは9月7日の次回会合で債券購入額を減額する方針を撤回する」との観測が浮上しています。本日の雇用統計が市場予想よりも弱い結果になれば、その観測が市場で高まり、豪ドルが軟調に推移する可能性があります。豪ドル/NZドルは目先、1.04184NZドル(8/17安値)が目先の下値メドです。

※豪ドル/NZドルのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[豪ドル/NZドル、あや戻しの時間帯か]をご覧ください。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


topへ