雇用統計の良好な結果を受けてカナダドルが上昇

2021/04/12 08:35

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・米長期金利の動向。長期金利が堅調に推移すれば、米ドル高材料になりそう
・カナダ雇用統計の結果を受け、BOCの量的緩和縮小観測は一段と強まりそう

(欧米市場レビュー)

9日の欧米時間の外為市場では、米ドルが堅調に推移。一時、米ドル/円は109.912円へと上昇し、ユーロ/米ドルは1.18658米ドル、豪ドル/米ドルは0.75869米ドルへと下落しました。米国の3月PPI(生産者物価指数)が前月比1.0%、前年比4.2%と、市場予想の0.5%、3.8%を上回りました。それを受け、米国の長期金利(10年物国債利回り)が上昇し、米ドルの支援材料となりました。

※PPIについて詳しくは、本日12日の『ファンダメ・ポイント』でご覧ください。

カナダドルも上昇。カナダの3月雇用統計の良好な結果(*後述)が支援材料となり、カナダドル/円は一時87.509円へと値上がりしました。

(本日の相場見通し)

本日(12日)は、米国の長期金利(10年物国債利回り)の動向に注目です。米PPIの強い結果が市場で引き続き意識され、長期金利は堅調に推移する可能性があります。その場合、米ドル高材料になりそうです。

米ドル/円は9日までの3日間、110円に近づくと反落する展開が続きました(7日の高値:109.899円、8日の高値:109.859円、9日の高値:109.912円)。110円に近づくにつれて、利益確定売り圧力が強まり、伸び悩む可能性があります。

***

カナダの3月雇用統計が先週金曜日(4/9)に発表されました。結果は失業率が7.5%と、市場予想(8.0%)以上に前月の8.2%から改善し、雇用者数は前月比30.31万人増と、市場予想の10.00万人増を上回りました。また、雇用者数の内訳をみると、フルタイムとパートタイムの雇用者のいずれも増加しました(フルタイム:17.54万人、パートタイム:12.78万人)。今回の雇用統計の結果は総じて良好と言えそうです。

市場では、BOC(カナダ中銀)が21日の次回会合で量的緩和(※)の縮小を発表するとの観測があります。雇用時計の結果を受け、その観測は一段と強まりそうです。カナダドルは堅調に推移するとみられ、ナダドル/円88.249円(4/2高値)に向かって上がる可能性があります。

※BOCは現在、カナダ国債を週間で少なくも40億カナダドルのペースで買い入れています。

カナダの失業率

(出所:リフィニティブより作成)

カナダの雇用者数(前月比)

(出所:リフィニティブより作成)

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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