松島新の日刊2分でわかるアメリカアメリカがわかる

オミクロン型に感染、ブースター接種でも

2022/01/21 07:27

日刊2分でわかるアメリカ

新型コロナウイルスのオミクロン型変異種が世界で猛威をふるっています。最初に確認された南アフリカで増加ペースは鈍化、続いたイギリスやヨーロッパの一部の国でも同様の傾向が確認できます。2週間ほど遅れて流行したニューヨークをはじめアメリカ東海岸ではピークを超え、さらに遅れて感染が拡大したカリフォルニアはピークに達した兆しがあります。それでもアメリカ全体では依然1日あたり75万人程度が新規感染しています。

筆者の周囲でもオミクロン型に感染したとみられる人がいます。2日間ほど熱と鼻水、3日目は喉の痛み、4日目以降に回復というパターンが複数確認できました。重篤化ではありませんが、軽症とも言えません。いずれもワクチンを2回接種、ブースター(3回目接種)接種を終えた人も感染しました。イスラエルでは医療従事者を対象に4回目のワクチン接種の実証試験が実施されました。4回接種でもオミクロン型感染を完全に防止できないことが判明しました。

アメリカの疾病対策センター(CDC)は19日、カリフォルニア州とニューヨーク州のコロナ感染患者110万人のデータで、コロナに過去1度も感染していないワクチン未接種者のリスクが非常に大きいことが示されたと発表しました。同時に感染症から回復した人の免疫がワクチン接種者より強いこともわかったとしています。オミクロン型が流行する前のデータで、デルタ型における傾向です。

ブルームバーグは、オミクロン型感染拡大でファイザー製のmRNA型ワクチンの弱さを示したと報じました。南アフリカのケープタウンを訪れたドイツ人7人を分析。ブースター接種にもかかわらずオミクロン型に感染したとしています。症状は比較的軽く、ブースター接種が重篤化、死亡、入院リスクを軽減した可能性があるとする研究結果が医学誌に掲載されたと伝えました。

ワクチンを接種しても感染リスクは消えない。複数の研究や症例がそれを示しています。オミクロン型の猛威は経済に悪影響を与え始めました。アメリカ労働省が20日発表した15日までの1週間の新規失業保険申請件数は28万6000人と、前週の23万1000人から増加しました。労働市場が再び悪化する兆しがあるなか、高インフレ抑制を優先し連邦準備理事会(FRB)は利上げする方向。投資家は複雑な環境の中で判断することになります。

[January 20,2022] No 031844786

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