松島新の日刊2分でわかるアメリカアメリカがわかる

マイナス金利の終わり見込む

2022/01/20 07:24

日刊2分でわかるアメリカ

18日の取引で急上昇した米国債利回りが低下しました。利回り低下を受け米ドル安地合いになりました。一方で、ヨーロッパの長期金利の指標であるドイツ10年物国債の利回りが2019年5月以来初めてプラスに転じました。

19日のヨーロッパの債券市場でドイツ10年物国債の利回りは一時0.025%まで上昇しました。マイナス圏に戻ったものの、上昇基調は維持しました。ドイツ10年物国債の利回りは、世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルスのパンデミック(疾病の世界的流行)を宣言した2020年3月にマイナス0.841%まで低下しました。利回りは価格と逆に動く。利回りプラス圏への上昇はヨーロッパで最も安全とされるドイツ国債の価格が下落したことを意味します。

欧州中央銀行(ECB)はパンデミックに対応した債券購入プログラムの一部を縮小する方針を示しました。アメリカの連邦準備理事会(FRB)と違うのは、マイナス0.5%の政策金利を引き上げる可能性を示唆していないこと。ラガルド総裁は、利上げは時期尚早と繰り返し主張しています。

ECB総裁の主張にもかかわらず、市場は年内にECBが利上げに動くとみています。ブルームバーグによりますと、短期金融市場は今年9月の0.1%利上げを想定。来年末までにマイナス金利が終了すると見込んでいます。

ユーロ圏の12月の消費者物価指数は前年同月比5.0%上昇と、過去最高水準を記録しました。ECB理事会メンバーであるフランス中銀のブルロワドガロー総裁が「インフレ次第で行動する」と発言するなど、インフレを警戒する高官の発言が出始めました。マイナス金利の終焉を見込んでユーロを見直す動きがどこかのタイミングで強まる可能性がありそうです。

[January 19,2022] No 031844785

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