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利回り急上昇、米ドル買い圧力とリスク回避

2022/01/19 07:23

日刊2分でわかるアメリカ

連休明けの18日のアメリカ債券市場で米国債が積極的に売られました。価格と逆方向に動く利回りは急上昇。短期金利の指標である米2年物国債の利回りは14日金曜日の0.965%から一時1.067%まで急上昇しました。長期金利の指標である米10年物国債利回りや米5年物国債利回りも急上昇しました。

連邦準備理事会(FRB)が早期に利上げを開始、積極的なペースで政策金利を引き上げるとの観測が背景です。大物投資家のアックマン氏は3月に0.50%の利上げが実施されると予想。FRBのウォーラー理事はインフレ動向次第で年内5回利上げの可能性があると指摘。地区連銀総裁から早期利上げの必要性を強調する発言が相次ぎました。CMEグループのフェドウッチによりますと、投資家は年内4~5回の利上げを想定しています。先週は3~4回でした。

恐怖指数であるVIXは15%超上昇し22台と1カ月ぶり高水準。アメリカ株式市場では予想外の減益を発表したゴールドマン・サックスの大幅安も心理悪化に寄与して幅広い銘柄が売られました。特に金利に敏感なテクノロジー株の下げの大きさが目立ちました。リスクに敏感な仮想通貨も軟調でした。

外国為替市場は米ドル高基調。対ユーロ、対英ポンド、対豪ドル、そして対新興国通貨で上昇しました。カナダドルは原油高とカナダ中銀が来週の会合で利上げするとの観測を背景に底堅く推移、対米ドルで横ばいでした。日銀の金融政策決定会合を受けて軟調だった円は金融市場全体のリスク回避ムードを受け買い戻され、対米ドルでほぼ横ばい水準で取引されました。米国債利回り上昇による米ドル買い地合いとリスクオフが混在する展開でした。

FRBは連邦公開市場委員会(FOMC)を控えブラックアウト期間に入りました。高官の発言がないため、金融政策をめぐる観測が相場を動かしそう。新型コロナウイルスのオミクロン型変異種が世界で猛威を振るい、サプライチェーン(供給網)はさらに混乱すると指摘されています。新たなインフレ押上げ要因になるとの見方が複数あり、オミクロン型感染の状況も材料になりそう。

[January 18,2022] No 031844784

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