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米ドル高・円安誘ったオミクロンと金利格差

2022/01/05 07:22

日刊2分でわかるアメリカ

ジョンズ・ホプキンス大学によりますと、3日に報告されたアメリカ国内の新型コロナウイルスの新規感染者は108万2549人。年末年始の報告が遅れたことで驚くほど大きい数字になりました。7日平均は48万0273人。こちらの方が実体に近いと言えそうです。いずれにせよ感染力が強いオミクロン型変異種の影響で感染が最速ペースで拡大したことに間違いはありません。

オミクロンの猛威に関わらず年明けの金融市場はリスク選好ムードが強い。デルタ型感染と比べ軽症の報告・研究が多いことが背景。アメリカ株式市場のダウ工業株30種平均は2日連続で最高値を更新。逃避買いが後退し円は売られ、米ドル/円は5年ぶり円安水準の116円台をつけました。

米ドル高・円安を加速させたもう1つの背景は日米金利格差。連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測を背景に米国債の利回りが大幅上昇、日本国債の利回りも上昇したものの、格差は拡大しました。

ウォール街の名物ストラテジストであるブラック・ロックのバイロン・ウィーン氏は3日に公表した2022年びっくり10大予想で、米10年物国債の利回りは2.75%まで上昇すると予想しました。現在は1.66%台です。インフレ率は4.5%、連邦準備理事会(FRB)は年内に4回利上げするとみています。びっくり予想は、平均的な投資家が発生確率を33%とみるイベントでウィーン氏が50%以上の確率があると考えるものと定義しています。

ウォール街で幅広く読まれている「ガートマン・レター」を発行しているデニス・ガートマン氏もFRBが年内4回利上げすると予想しました。ブルームバーグの3日のインタビューで、積極的な利上げでアメリカの株式相場は10~15%下落する可能性があると述べました。株式相場が大幅に下落するとリスク回避ムードが強まり米国債利回りは低下、米ドル安・円高になる可能性があります。

2022年は米ドル高・円安の年との見通しが優勢。118~120円まで円が売られるとの予想が複数あります。FRBの金融政策、米国債や株式の反応が鍵になりそうです。

[January 04,2022] No 031844775

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