松島新の日刊2分でわかるアメリカアメリカがわかる

FRB5月利上げシナリオ

2021/12/02 07:24

日刊2分でわかるアメリカ

新型コロナウイルスのオミクロン型変異種をめぐる動きが活発。日本は国際線の日本到着便の新規予約を停止する厳格な水際対策を導入、アメリカは到着便の検査を強化する方向です。欧米の専門家からさまざまな見解。アメリカの製薬会社モデルナの最高経営責任者(CEO)はワクチン効果が低下すると予想。イギリスのオックスフォード大学の広報担当は「オミクロンにワクチンが効かない証拠がない」と述べました。

オミクロンに関しては分析がまだできておらず、対応は予防的措置であり、見解は推測といえます。連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長はオミクロンを見解修正の言い訳にしたとみられています。議会の公聴会で、オミクロンの経済への影響の不透明感を指摘した上で、「インフレは一時的との表現をやめる時が来た」と発言。テーパリング(量的緩和の縮小)の終了を「a few months」早めることを検討すると述べました。

「a few months」は日本語で「2、3カ月」とされることも、「数カ月」と訳されることもあります。感覚としては3カ月程度。FRBは来年6月に完了予定だったテーパリングを来年3月ごろに前倒しする可能性をパウエル議長が示唆したことになります。テーパリング終了は利上げに道を開くことになります。

CMEグループのフェドウォッチは、パウエル議長の発言後にFRBの利上げ開始予測が修正されたことを示しました。1日時点で来年5月4日の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%利上げがある確率は50.2%。来年最後の12月14日の会合までの利上げ回数は3回弱程度あることを示唆しています。

パウエル発言を受け、FRB利上げに最も敏感な米2年物国債の利回りが上昇しました。株式市場は早期利上げをやや慎重に織り込み始めました。ドル指数は低下傾向、外国為替市場は依然としてオミクロンの影響を警戒しているようにみえます。

[DECEMBER 01,2021] No 031844751

topへ