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株価80%下落、消えない中国恒大破たん観測

2021/09/15 07:27

日刊2分でわかるアメリカ

バンク・オブ・アメリカのファンドマネジャーを対象にした月次調査で、投資のプロが世界経済の成長と企業収益に警戒感を強めていることがわかりました。世界の株式への資金配分は50%と高く、悲観的ながら「他に行き場がない」と考えていることを示唆しました。アメリカのテクノロジー株はロング(買い)との回答が40%と依然高水準、中国株のショート(売り)は11%でした。

中国株に弱気に転じたのは中国政府の規制強化が背景。テクノロジー企業や教育産業への締め付けを強化したことが中国離れを招いています。モメンタム株投資で知られるアーク・インベストメントのキャシー・ウッド氏は保有する中国株の多くを売却したと伝えられました。

中国不動産開発大手エバーグランデ(中国恒大集団)の債務リクスへの警戒感も高まっています。資金繰りが悪化。ムーディーズとフィッチが格下げし、債務不履行の観測が広がりました。「破たんの噂は真実ではない」との声明を発表したものの、深センにある本社に金融商品の償還を求め投資家が抗議したとロイターなどが報じました。ウォール・ストリート・ジャーナルは、人気のハード・オン・ザ・ストリートのコーナーで、「中国恒大に迫る終焉」と題して投資家が打撃を受ける可能性を警告しました。株価は年初から80%下落しました。

中国恒大の米ドル債は日本円に換算して3兆円近いとみられています。世界の運用会社の多くが債券を保有。中国恒大が破たんすれば、世界の金融市場に大きく影響する恐れがあります。新型コロナウイルスのデルタ型変異種感染拡大による経済への影響、連邦準備理事会(FRB)の政策に対する不透明感などに加え、中国恒大リスクが投資家心理を圧迫しています。

[SEPTEMBER 14,2021] No 031844697

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