マーケット: 米CPIに注目、米ドル高地合い続くか
2022/05/09 07:23
日刊2分で見るアメリカ
「ユーロ堅調」6日の欧米の外国為替市場の米ドルは小動きでした。主要通貨に対する米ドルの動きを示すドル指数(DXY)は0.1%低下しました。連邦準備理事会(FRB)の積極利上げ観測を背景にした米ドル買いが一服しました。円と英ポンドは軟調。ユーロは堅調でした。
米ドル/円は0.3%高。米国東部時6日午後4時(日本時間7日午前5時)時点で1ドル=130円50銭台で推移。1ドル=130円10~81銭のレンジで取引されました。長期金利の指標である米10年物国債の利回りは3.12%台に上昇。短期金利指標の米2年物国債利回りは2.67%台に低下しました。
ユーロ/米ドルは0.1%高。1ユーロ=1.05ドル台半ばで推移。ユーロ/円は1ユーロ=137円70銭台の小幅ユーロ高・円安水準でした。欧州中央銀行(ECB)高官からタカ派発言が相次ぎました。英ポンド/米ドルは0.1%続落。クロス取引の英ポンド/円は1ポンド=161円20銭近辺の小幅ポンド高水準でした。ユーロ/英ポンドは小幅上昇。
資源国通貨は軟調。米ドル/カナダドルは0.3%米ドル高・カナダドル安水準。クロス取引のカナダドル/円は1カナダドル=101円30銭台の小幅カナダドル安水準。豪ドル/米ドルは0.5%続落。クロス取引の豪ドル/円は92円30銭台に小幅下落。NZドル/米ドルは0.3%安。NZドル/円は83円60銭台の横ばい水準でした。豪ドル/NZドルは小幅安。
新興国通貨は対円でまちまち。トルコリラ/円は0.1%安。1リラ=8円70銭台前半で推移。南アフリカランド/円は小幅高、1ランド=8円10銭台で取引されました。メキシコペソ/円は0.9%高、6円40銭台後半で推移しました。
「米CPI」
今週の外国為替市場の注目材料は11日発表のアメリカの4月消費者物価指数(CPI)。クリーブランド地区連銀のインフレーション・ナスキャスティングは、前年同月比8.14%上昇を示唆。3月の8.5%から鈍化する見通し。12日はアメリカの生産者物価指数(PPI)が発表されます。ニューヨーク連銀総裁をはじめ多くの連邦準備理事会(FRB)高官が発言する機会があります。
ロイタージャパンは今週の外為市場について米ドル高地合いが継続すると予想されていると伝えました。予想レンジは129~132円。INGのアナリストは、米ドル需要が世界的に引き続き強いと指摘、物価上昇圧力はあるものの、成長見通しは下方修正されたとコメントしました。
「ダウ98ドル安」
6日のヨーロッパの株式相場は大幅安。ヨーロッパ全体の指数STOXX600は1.9%安。ドイツのDAXは1.6%安。ロンドンのFTSEは1.5%安でした。
アメリカの株式市場は続落。ダウ終値は98ドル、率にして0.3%安。S&P500は0.6%安。ナスダック総合は1.4%安。ナスダック100は1.2%安。小型株の指標であるラッセル2000は1.7%安でした。恐怖指数のVIXは3%低下しました。
ニューヨーク原油(WTI)先物は1.4%高の109ドル77セント。金先物は0.4%高の1882ドル80セントでした。
*NY時間6日午後4時(日本時間7日午前5時)時点の状況です。
[May 06 2022] No 031844869