マーケット羅針盤 今週はこう動く!

12月の米ドル/円を予想する

2018/12/03

◆要約◆
・先々週までから一転、米株が一段高に向かったことで、米ドル高・円安も一時114円、その後のFRB議長の「ハト派」的な発言でも113円台で底固い展開に。
・11月は「米金利急騰→米株暴落→米金利低下→米株高復活」といった展開に。米中貿易戦争「停戦」もあり株高続くなら、米金利低下も限られ米ドル/円も上昇バイアスか?!

◆先週の振り返りと今週の展望


 米ドル/円は先週114円ワンタッチと米ドル高が先行しましたが、その後パウエルFRB議長の発言が予想外の「ハト派」的な内容だったとして米金利が低下すると、米ドルも上値の重い展開となりました≪資料1参照≫

≪資料1=米ドル/円の日足チャート(2018年9月-)≫
 
(出所:M2JFXチャート)

 それにしても、先週前半米ドル高・円安が先行したのは、株価が先々週までと打って変わって急反発に転じた影響が大きかったでしょう。先々週にかけて一段安となったNYダウなど米株は、先週は一転して大きく反発に向かいました≪資料2参照≫

≪資料2=NYダウの推移 (2018年)≫
 
(出所:Bloomberg)

 上述のように、パウエル発言を受けて米利上げの早期打ち止め思惑が浮上しましたが、それも株価にとってはむしろ反発を後押しする材料となりました。

 こういった中で、米金利は低下したものの、たとえば金融政策を反映する米2年債利回りの低下は、11月上中旬の大幅な低下に比べると、先週は比較的小幅な低下にとどまりました≪資料3参照≫。なぜ、米金融政策の最高責任者であるFRB議長の予想外の「ハト派」的な発言を受けた金利低下が、その前の11月上中旬の金利低下より小幅にとどまったのか。

≪資料3=過去半年の米2年債利回りの推移≫
 
(出所:Bloomberg)

 11月上中旬の金利低下は、株価の一段安が広がる中で起こったものでした。要するに、米利上げの早期打ち止め思惑は、米株の一段安が広がる中で起こったものでした。その意味では、FRB議長の「ハト派」発言はそれを追認したといった意味のものだったのでしょう。

 そして、その「ハト派」発言で金利が低下すると、株価はそれを好感した形で一段高となったわけです。以上のように見ると、株一段安で大幅に低下した金利でしたが、FRB議長の「ハト派」発言でも株が一段高に向かう中では、むしろ金利低下が限られたということではないでしょうか。

 こんなふうに整理すると、米利上げ見通しと、それに伴う米金利の行方を考える上で、これまでのところは、FRB議長の言動より、株価の動向の影響力の方が大きかったといえるのではないでしょうか。

 それでは、そんな米株はなぜ先々週にかけての一段安から、先週は一転一段高へ向かうところとなったのか。細かくいえば、FRB議長「ハト派」発言前の、先週の週明けから、米株は反発に転じていたわけです。

 米10年債利回りに対するNYダウ益回りの倍率(イールドレシオ)は、株一段安に向かう中での金利低下を受けて先週が始まる前から1月以来の水準へ大きく回復していました≪資料4、5参照≫。そういった相対的な優位性回復と、米株の急反発は整合的でしょう。

≪資料4=米10年債利回りの推移(2018年)≫
 
(出所:Bloomberg)

≪資料5≫

 

 今年の米株にとっては、金利急騰がほぼ唯一といえるような「天敵」であり、逆に金利が低下すると株高に転じるパターンを繰り返してきました。その意味では、先週にかけての金利低下が株高を復活させ、そんな株高が利上げ早期打ち止め観測と金利低下を限られたものにするといった因果関係が重要なのではないでしょうか

 注目された12月1日の米中首脳会談も追加関税は見送られましたが、その中で先週の株高傾向が続くようなら、米利上げ見通しに伴う米金利低下も限定的となり、米ドル/円も上昇バイアスの可能性が高いのではないでしょうか。(了)

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