市場調査部レポート

フランス大統領選挙、米議会再開、中銀会合・・

2017/04/21 13:48

【相場環境】フランス大統領選挙、米議会再開、中銀会合・・
【全体観・米ドル】注目のフランス大統領選挙!そのポイントは?
【ユーロ】“最悪のシナリオ”は回避できるか
【豪ドル】26日のCPIに注目。鉄鉱石価格に引き続き注意
【NZドル】RBNZの利上げ観測がNZドルを下支えか
【トルコリラ】国民投票は賛成多数。26日のTCMB会合に注目!!


【相場環境】 フランス大統領選挙、米議会再開、中銀会合・・

23日実施のフランス大統領選挙の第1回投票は、日本時間24日の午前にも大勢が判明します。主要4候補のいずれもが上位2名による5月7日の第2回投票(決選投票)に進む可能性があり、依然として先行きは不透明です。直近の支持率と、決選投票の組み合わせによるマーケットへの影響を以下に考察しておきます。

◆4月20日公表Ifop世論調査

マクロン氏(改革派「前進!」)    24.0% (第2回投票61.0%)
ルペン氏(極右・国民戦線)      22.5% (第2回投票39.0%)
フィヨン氏(中道右派・共和党)    19.5%
メランション氏(極左・左翼党)    18.5%    

◆第2回投票組み合わせとマーケットへの影響

ルペン氏とメランション氏が第2回投票に進むケースがマーケットにとって最悪のシナリオでしょう。有権者は、極右か極左の選択を迫られます。また、FREXIT(フランスのEU・ユーロ圏からの離脱)を主張するルペン氏が大統領に当選する可能性が高まることも嫌気されるでしょう。その場合、ユーロ安やリスクオフによる株安などが想定されます。

マクロン氏とフィヨン氏が第2回投票に進むケースがベストのシナリオでしょう。ルペン氏とメランション氏が第1回投票で敗退することで、上記の最悪のシナリオの可能性が事実上なくなるからです。ユーロ高やリスクオンによる株高などが想定されます。

その他の組み合わせでは、いずれもルペン氏かメランション氏が大統領になる可能性が残ることで、マーケットは神経質になりそうです。とりわけ、両者が第1回投票で予想以上に健闘した場合、マーケットはネガティブに反応しそうです。

・マクロン氏 vs ルペン氏 △
・マクロン氏 vs フィヨン氏 ○
・マクロン氏 vs メランション氏 △
・ルペン氏 vs フィヨン氏 △
・ルペン氏 vs メランション氏 ×
・フィヨン氏 vs メランション氏 △
(○:ユーロ高・リスクオン、△:結果次第で○にも×にもなる、×:ユーロ安・リスクオフ)

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24日、米議会が2週間の春休み後に再開されます。まず取り組むのは、28日に継続予算が期限切れとなる2017年度の予算。現行のままでは9月30日の年度末までの予算が付かないため、29日に政府機関が一部閉鎖される可能性が出てきます。

トランプ政権は国防費の増額や非国防費の削減、メキシコ国境の「壁」の建設費を要求しており、議会がそれを受け入れるかは不透明です。短期の継続予算を繋いで交渉を続ける可能性もありそうです。

政府機関が閉鎖されても、短期間であれば、一部の国民が不便を強いられるだけで、マーケットへの影響は限定的でしょう。ただし、政府と議会の対立が鮮明となることで、減税やインフラ投資を含む2018年度予算の先行きに暗雲が立ち込めることになりそうです。

20日、ムニューシン財務長官は税制改革案を近く発表するとし、「依然として」年内の改革実現を見込んでいることを明らかにしました。
もっとも、減税やインフラ投資の財源として、経済成長による増収や棚上げされたオバマケア改廃による支出削減を想定しているのであれば、議会が受け入れるのは難しそうです。また、税制改革がトランプ大統領自身を利するものにならないかをチェックするため、民主党は大統領の納税記録公表を求めていますが、大統領はこれを拒否しており、平行線のままで議会審議が進まない可能性もあります。

減税やインフラ投資が現実味を帯びるとすれば、それは2018年度(今年10月からの1年間)の予算審議がヤマ場を迎える今年秋ごろだとみられます。その頃には、デットシーリング(債務上限)の引き上げか無効化が必要になるため(*)、政府と議会の交渉をマーケットは緊張感をもって見守ることになるかもしれません。
(*)債務残高は既にデットシーリングに到達しており、財務省は非常手段を用いています。今年秋ごろには、国債利払い(=新たな債務)ができなくなり、デフォルト(債務不履行)する可能性が出てきます。

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来週は、日銀とECBの会合が予定されています。いずれも、金融政策の現状維持が予想されます。
日銀の黒田総裁は20日のNYでのインタビューで、物価が依然として上昇しないため、現行の量的緩和をしばらく続ける意向を表明しました。会合後に公表される「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」で、2%の物価目標の達成時期を前回2月時点の「見通し期間の終盤(2018 年度頃)」からさらに後ズレさせるのかどうかは要チェックかもしれません。

ECB内部では、量的緩和の縮小(テーパリング)を求める声が出ているようです。しかし、ドラギ総裁は「現段階で金融政策スタンスを見直す必要はない(4/6講演)」との意向です。コンスタンシオ副総裁も「金融政策のスタンスは適切(4/10講演)」と、同様の姿勢です。

米景気に減速感がみられるだけに、米経済指標も気になります。注目は、1-3月期のGDP(28日)。昨年10-12月実績(前期比年率+2.1%)に対して市場予想は同+1.2%と、減速が見込まれています。アトランタ連銀の短期予測モデルGDPNowでは同+0.5%(4/18時点)。NY連銀のモデルNowcastでは+2.6%(4/14時点)と、見方が大きく分かれており、結果に対して市場が反応する可能性があります。

4月15-21日の主要イベント

・米財務省為替報告書(14日 中国は為替操作国と認定されず)
・北朝鮮・故金日成主席生誕105周年(15日)
・トルコ国民投票(16日、日本時間17日午前に結果判明)
・ペンス米副大統領アジア歴訪(16日韓国、18日日本、22日豪州など)
・英国、メイ首相が解散総選挙の意向を発表(18日)
・G20財務大臣・中央銀行総裁会議(20-21日ワシントン)


4月22日以降の主要イベント

・フランス大統領選挙 第1回投票 (23日)
・米議会再招集 (24日、 2017年度予算、オバマケア改廃、減税提案など)
・北朝鮮人民軍創設85周年(25日)
・メイ英首相がユンケル欧州委員長、バルニエBREXIT交渉官と会談(ロンドン)
・2017年度継続予算失効(28日、29日までに議会が対応しなければ、政府機関閉鎖も)
・EUサミット(29日、英国との離脱交渉のルールが正式決定?)
・フランス大統領選挙 第2回投票(5月7日)
・韓国大統領選挙(5月9日)
・英国総選挙(6月8日)

<日銀金融政策決定会合4月26-27日、ECB理事会4月27日、米FOMC5月2-3日>

<チーフエコノミスト 西田明弘>


【全体観・米ドル】 注目のフランス大統領選挙!そのポイントは?

注目のフランス大統領選挙(第1回投票)が、23日(日)に予定されています。

その注目ポイントは、ユーロ圏第2位の経済大国フランスに、“極右”もしくは“極左”政権の誕生、ないしはその台頭が見られるのか否か

現時点におけるフランス大統領選挙主要候補者5名(マクロン氏、ルペン氏、フィヨン氏、メランション氏、アモン氏)の主張と立ち位置を表した図について、以下ご覧ください。



今回の第1回投票のポイントは、繰り返しながら「反EU」を掲げるルペン氏(極右・国民戦線)とメランション氏(極左・左翼党)の勝利や台頭※に集約されます。(※5/7に予定される第2回大統領選挙への進出のこと)

両人の勝利・台頭は、まさに「Frexit」(フランスのEUからの離脱)の可能性が高まることとなり、EU圏を支える屋台骨であるフランスのEUからの離脱のインパクトは、英国のEU離脱(Brexit)を遥かに凌ぐと言えるでしょう。

特に、トランプ大統領誕生の原動力となった、世界的な潮流である「ポピュリズム(大衆迎合主義)」「反グローバリズム」「反エスタブリッシュメント」が存立する中、その“受け皿”として台頭してきた国民戦線・ルペン氏の躍進には大いに警戒が必要ですが、個人的には「反EU」とともに、NATO(北大西洋条約機構)やIMF(国際通貨基金)からの離脱・脱退を主張し、マルクス的唯物史観(一部には“トロツキスト”との見方も)を持ち、フランス革命時に恐怖政治を用いて独裁権力を行使した革命指導者・ロベスピエールを崇拝しているというメランション氏の台頭(※)の方が、世界の政治・経済に大きなインパクトを与えるのではないかと考えています。(※5/7に予定される第2回大統領選挙への進出のこと)

昨年11月時に行われた米大統領選挙も然ることながら、その前の6月に行われた英国のEU離脱(Brexit)を問う国民投票においても、事前の世論調査がアテにならないことはこれら結果を見ても明らかであり、よって不確実性は常のものと捉えた方が無難と言えます。

24日(月)の東京時間にはその選挙結果が明らかになることもあり、結果次第では大きなボラティリティ(変動)が発生する可能性もあるため、大いに注意が必要です。

この結果は、ユーロのみならず、米ドル/円やその他クロス円、そして株式市場や債券市場にも影響を与えかねないだけに、「まさかの坂」に対して警戒を怠らないようにしていただければと思います。

フランス大統領選挙の見通しやその詳細については、20日(木)分「M2TV」内「FXマーケットスクウェア」(迫る!注目の仏大統領選挙 ユーロの見通しは?)も合わせてご確認いただければ幸いです。(※音声には十分ご注意ください)

閑話休題。以下、米ドル/円・週足チャート+フィボナッチ+DMIをご覧ください。



上記チャートにおいて、21日時点の米ドル/円は、2016年6月時安値(98.76円、A)と同年12月時高値(118.65円、B)を結んだフィボナッチ・50.0%(=半値押し≒108.71円)ラインの攻防戦といったところ。

当該ラインにサポートされるのか否かが喫緊のポイントですが、仮に当該ラインを終値レベルで明確に割り込んだ場合はフィボナッチ・61.8%ライン(≒106.36円)付近までの下落も想定に入れた方がよさそうです。

現在の米ドル/円・週足チャートにおける方向性を図る上で、DMI(方向性指数)を見てみると、-DIが+DIの上方に位置(上図青丸印)していることから、マイナスの方向性、つまり下降トレンド優勢の動きとなっていることが分かります。

この状態(-DI>+DI)のままで、ADXが右肩上がりになった場合は、下降トレンドのモメンタム(勢い)が強まる可能性もありそうです。

米ドル/円の今後の動向については、23日(日)のフランス大統領選挙(第1回投票)の結果を受けて、フィボナッチ・50.0%ラインである108.71円をキープできるのか否かがポイントとなりそうです。<チーフアナリスト 津田隆光>


【ユーロ】 “最悪のシナリオ”は回避できるか

以下、ユーロ/米ドル・日足・スパンモデル®+ボリンジャーバンド(21日)+DMIをご覧ください。



上記チャートより、1) 21MA(21日移動平均線)の方向性が横向きであること、2) 遅行スパンの先端部分がローソク足と絡み合う形状となっていること、3) 雲(先行スパン)が薄い形状となっていること、4) 各ボリンジャーバンド(=シグマライン)が21MAに対してパラレルとなっていること、そして5) +DIが-DIの上方にあり、その乖離がさらに広がりつつあること(上図赤丸印)から、21日東京時間におけるユーロ/米ドルは下方硬直性を伴う横ばい基調(=レンジ相場)主体であることが分かります。

上記チャートから勘案する、ユーロ/米ドルの目先の上下メドは、21日ボリンジャーバンドの±2σライン。(+2σライン1.0830ドル-2σライン1.0540ドル)

23日(日)に予定されているフランス大統領選挙(第1回投票)におけるユーロ/米ドルの単純化シナリオを上記チャートに当てはめて見ると、以下のような想定をしています。

[a] 極右・極左勢力(ルペン氏、メランション氏)の敗北ユーロ買いフローの進展→21日ボリンジャーバンド・+2σライン(≒1.0830ドル)近辺までの上昇の可能性。

[b] 極右・極左勢力(ルペン氏、メランション氏)の勝利(※)→ユーロ売りフローの進展→21日ボリンジャーバンド・-2σライン(≒1.0540ドル)付近までの下落の可能性。(※第2回投票への進出)

これらはあくまで「極右」「極左」勢力の勝敗を基準とする単純化シナリオという前提に立っていますが、他の候補者との決選投票(5/7 第2回投票)となった場合は、その得票数にもよりますが、不確定要素が付加されると見るべきでしょう。

一方で、仮に5/7の決戦投票においてルペン氏とメランション氏の一騎討ちとなり得た場合は、『“ペスト”か“コレラ”かの選択』(4/20 WSJ)とも目されており、この決戦シナリオは『最悪のシナリオ』(4/20 WSJ)との見方も。

いずれにしても、23日(日)のフランス大統領選挙(第1回投票)の成り行きや結果からは目が離せそうにはありません。<津田>


【豪ドル】 26日のCPIに注目。鉄鉱石価格に引き続き注意

4月26日に豪州の1-3月期インフレ率が発表されます。RBA(豪中銀)はインフレ目標を採用しているため、インフレ率は金融政策運営に影響を与えます。RBAの昨年2回の利下げは、低インフレが主な理由でした。

市場予想は、CPIが前年比+2.3%、RBAがCPIとともに重視するとされる基調インフレ率が同+1.85%。いずれも、昨年10-12月期の+1.5%、+1.55%から上昇率が加速。とりわけCPIは、RBAのインフレ目標(+2から3%)の範囲内に10四半期ぶりに収まるとみられています。

RBAは4月4日の政策会合時の声明で、CPIは年内に2%を上回ると予想。その時の議事録では、政策メンバーが現時点でインフレよりも、豪労働市場や住宅市場を懸念していることが判明。先行きの金融政策は、労働市場や住宅市場の動向が鍵を握ることが示唆されました

それでも、CPIや基調インフレ率が強い内容になれば、RBAの利下げ観測が後退するとみられます。その場合、豪ドルにとってプラス材料と考えられます。

鉄鉱石価格の動向にも引き続き、目を向ける必要がありそうです。豪州の主力輸出品である鉄鉱石の価格が下落基調にあります。中国の青島に荷揚げされる鉄鉱石(鉄分62%)価格 は足もとで1トン=65ドル前後で推移。今年2月のピークからの下落率は、3割を超えました。鉄鉱石価格が一段と下落すれば、豪ドルに下押し圧力が加わる可能性があります。<アナリスト 八代和也>


【NZドル】 RBNZの利上げ観測がNZドルを下支えか

NZの1-3月期のCPIが4月20日に発表されました。結果は前年比+2.2%と、昨年10-12月期の+1.3%から上昇率が加速し、2011年7-9月期以来の強い伸びを記録。RBNZ(NZ中銀)のインフレ目標(+1から3%)の中央値である+2%を超えました。中央値を超えたのは、2011年7-9月期以来、5年半ぶりです。食料品の上昇のほか、タバコ税の引き上げがCPIを押し上げました。

RBNZは2月の金融政策報告で、CPI上昇率が2%に達するのは2019年4-6月期と予想。その見通しをもとに、2019年7-9月期の利上げを示唆しました(それまで「据え置き」)。なお、1-3月期の上昇率は+1.5%と予想していました。

CPI上昇率は、RBNZの見通しよりも2年以上早く2%に到達しました。ただし、2%に達したといっても今のところ1四半期のみです。昨年初めの原油安の影響がはく落したほか、食料品の価格上昇などの一時的要因が大きく、RBNZは上昇率が今後も2%以上に定着するのか、それとも一時的なものなのかどうかを見極めると考えられます。RBNZがただちに利上げに動く可能性は低そうです。

市場ではRBNZが来年2月にも利上げに転じるとの見方があります。市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)では、4月20日時点でRBNZが来年2月までに利上げを行う確率が56.9%織り込まれています。RBNZの利上げ観測がNZドルを下支えすると考えられます。<八代>


出所:Bloombergより作成


【トルコリラ】 国民投票は賛成多数。26日のTCMB会合に注目!!

トルコの憲法改正の是非を問う国民投票が16日に実施され、即日開票されました。結果は、賛成がわずかながらも過半数を超えました。

今回問われた憲法改正案は、行政権を首相から大統領へと移す(首相職は廃止)など、象徴的な意味合いが強い、(エルドアン)大統領の権限強化が目的でした。賛成多数となったことで、トルコは議院内閣制から大統領制へと移行します。

憲法改正案のスケジュールによれば、大統領制に全面的に移行するのは2019年11月以降です。憲法改正案では、一部(国会議員定数の拡大など)が次回大統領選挙と議会選挙の実施後、首相の廃止や閣僚の任免権などは次回大統領選挙で選出された新大統領の職務開始後に有効になるとされています。憲法をより早く改正するために、早期に解散・総選挙が実施されるとの思惑も一部にあるものの、エルドアン大統領はその可能性を否定しました。

市場では、大統領制に移行することにより、エルドアン大統領が独裁色を一段と強めるとの懸念があります。ただ、国民投票の結果はトルコリラの売り材料になりませんでした。エルドアン大統領は2003年に首相に就任して以降の14年間にわたってトルコの国政の実権を事実上握っています。大統領制に移行されたとしても、現状から大きな変化はないとみなすこともできそうです。また、次回の大統領選挙と議会選挙が実施されるのは2019年11月。それまで大きな選挙は現時点で予定されていません。政局の不透明感が払しょくされたとも考えられます

国民投票が終わり、市場の関心は今後、TCMB(トルコ中銀)の金融政策に向きそうです。

TCMBの政策会合が4月26日に開催されます。

TCMBはインフレ見通しの悪化を抑えることを理由に、前回3月の会合で後期流動性貸出金利を引き上げました。3つの政策金利(1週間物レポ金利、翌日物貸出金利、翌日物借入金利)は据え置いたものの、TCMBは1月半ば以降、短期市場金利を後期流動性貸出金利近辺へと誘導しているため、事実上の利上げと言えます。

前回会合後に発表された、トルコの3月CPI(消費者物価指数)は前年比+11.29%と、2月の+10.13%から上昇率が加速。2008年10月以来、8年5か月ぶりの強い伸びとなりました。

TCMBのチェティンカヤ総裁は4月20日、「コスト押し上げ要因のタイムラグの影響がインフレを短期的に高水準に維持するだろう」と指摘。「インフレ見通しが著しく改善されるまで金融政策の引き締めスタンスを維持する」と表明しました。

一方で、エルドアン大統領や政府関係者は、TCMBに対して繰り返し利下げを要求しています。エルドアン大統領の上級経済顧問のエルテム氏は4月7日、「最近のTCMBの引き締めは永続しない」と発言。主席経済顧問のブルト氏は17日に「われわれは金利を下げる必要がある」と述べ、20日にはジャニクリ副首相が「金利やインフレは今後数か月で力強く低下する」と語りました。

短期市場金利(翌日物銀行間金利)は足もと12%前後で推移し、今年1月初めの8.5%から大幅に上昇しました。2011年11月以来の高水準にあります。市場では、景気が低迷するなかでTCMBが利上げを行うのは難しくなりつつあるとの見方もあります。

インフレ圧力と、利下げ圧力&景気低迷の狭間で、TCMBが26日の会合でどのような判断を下すのかに注目です。利上げが難しくなりつつあるとの見方があるなかで、TCMBが利上げすることができれば、トルコリラにとって支援材料となりそうです。<八代>


出所:Bloombergより作成




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