今週はこう動く! マーケット羅針盤

2019/04/15 09:04今週の注目通貨(米ドル/円)

◆要約◆
・米ドルは先週今年初めて112円台で引け。経験的には、この4月は「今年最後の米ドル高」か、それとも逆に米ドル安が「アップル・ショック」で終わったかを決める可能性。
・中国の経済統計改善をきっかけに、3月までの金利低下=株高から、4月からは金利上昇=株高へ転換。今週も景気指標発表目白押しで、そんな株高=米ドル高・円安継続の見極めか。


◆4月米ドル高値更新の重要性?!

米ドル/円は先週111円台中心の一進一退となりましたが、金曜日は112円台に乗せての引けとなりました≪資料1参照≫。細かいことですが、米ドル/円が112円台で引けたのは昨年12月以来、つまり今年に入ってからは初めてのことになります。これがさらなる米ドル上値を広げるきっかけになるかは気になるところです。

≪資料1=米ドル/円の日足チャート (2019年1月-)≫
 
(出所;M2Jチャート)

じつは、米ドル/円の年間の高値か安値かのどちらかは、2012年以降7年連続で3月までに記録していました≪資料2参照≫。そのパターンを参考にすると、3月までの米ドル高値を、4月に入ってから更新したことは非常に重要な意味がある可能性があります。

≪資料2≫
 
(出所;マネースクエア調べ)

3月までの米ドル/円の安値は1月3日の107.62円、そして高値は3月1日に記録した111.94円でした(日足終値)。このうち後者を4月以降で更新したわけですから、「年間の高値か安値かのどちらかは3月までに記録する」という過去7年続いたパターンが今年も続くなら、今年はこの先も、あの107.62円を日足終値で下回らない可能性が高いわけです。

ちなみに、2010-2011年は、4月に米ドル/円は年間高値を記録していました。その意味では、この4月に見ている米ドル高は、「今年最後の米ドル高」の可能性もあるわけです。米ドル/円は2月から110-112円中心の方向感のはっきりしない展開が長期化していますが、以上のように見ると、米ドル安が終わったのか、それとも米ドル高が終わろうとしているのか、じつは重要な局面を過ごしている可能性もありそうなのです。

◆中国発世界経済悲観論の後退?!

それにしても、先週金曜日、米ドル/円が112円台乗せで引けるきっかけとなったのは、中国の経済統計でした。中国の3月輸出はドルベースで前年同月比14.2%増加と予想を上回る伸びとなり、世界経済の底堅さを示したとして株高要因となり、米ドル/円もそれに連れた形となりました。

こんなふうに中国の経済統計が株高、リスク選好のきっかけになったのは3月末にもありました。3月31日に発表された中国の3月製造業PMIが4カ月ぶりに業況判断の分かれ目である50を上回ると、株高、金利上昇のきっかけとなったのです。

たとえば米国の金融市場を見ても、株は年明け以降上昇傾向となっていたのに対し、金利は3月末で底打ち、上昇に転じたようになっています≪資料3、4参照≫。その意味では、年明け以降の株高も、3月までの金利低下を好感した株高から、4月以降は中国を始めとした世界経済悲観論後退の株高に転換している可能性があります。

≪資料3= 過去半年のNYダウ (2018年10月-)≫
 
(出所;Bloomberg)


≪資料4=過去半年の米10年債利回り (2018年10月-)≫
 
(出所;Bloomberg)

そういった中で、先に見てきたように、米ドルも対円で年初来高値更新を試す動きになっているわけです。世界経済悲観論はすでに一巡し、株高=米ドル高・円安は一段の拡大に向かうのでしょうか。

今年の米ドル/円一日平均値幅は0.5円程度ですが、それを大きく上回ったケースできっかけになったのは、FRB関連のイベントや米景気指標発表が目立ちました≪資料5参照≫。今週も米景気指標発表予定が多いため、それが株高=米ドル高・円安が一段の拡大に向かうか否かのきっかけになる可能性は注目されるところでしょう。(了)

≪資料5≫
 
(出所;マネースクエア調べ)

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