今週はこう動く! マーケット羅針盤

2019/04/01 09:07今週の注目通貨(米ドル/円)

◆要約◆
・ここまで似ていた「チャイナ・ショック」のプライス・パターンがこの先も続くなら、この4月は、米ドル/円急落リスクが再燃するタイミングということになる。
・FRBは「チャイナ・ショック」後の「失敗」を参考に予想以上の「ハト派」継続の可能性。それで株安再燃回避されるか、景気減速からそれでも株安再燃は不可避か?!


◆4月は株・米ドル/円とも重大分岐点の可能性?!

米ドル/円は、先々週、世界的な景気減速懸念から株が急落したことに連れる形で110円割れとなりましたが、先週は米国中心に株価が反発に転じたことから、110円台中心に反発気味の展開となりました≪資料1、2参照≫

≪資料1=米ドル/円の日足チャート (2019年1月-)≫
 
(出所;M2Jチャート)

≪資料2=過去一カ月のNYダウの推移≫
 
(出所;Bloomberg)

振り返ると、年明け早々に「アップル・ショック」の米ドル/円暴落が起こりましたが、その後は方向感のはっきりしない展開が続きました。ところでそれは、「アップル・ショック」の値動きと比較的似ていた2015年8月「チャイナ・ショック」後も同様でした≪資料3参照≫

≪資料3=米ドル/円の週足チャート(2015年8月-)≫
 
(出所;M2Jチャート)

ただそんな「チャイナ・ショック」後の米ドル/円は、約3カ月で反発が一巡し、4カ月目には米ドル/円の急落リスクが再燃し、「チャイナ・ショック」で記録した米ドル安値更新に向かう展開となりました。

さて、1月3日の「アップル・ショック」から、今週でちょうど3カ月になります。ここまで似ていた「チャイナ・ショック」のプライス・パターンがこの先も続くなら、この4月は、米ドル/円急落リスクが再燃するタイミングということになりますが、果たしてどうか。

それにしても、上述のように「チャイナ・ショック」から4カ月目に入り、米ドル/円急落リスク再燃となったきっかけは、米株の急落リスクが再燃したことでした。2015年8月にかけて急落した米株は、その後反発傾向が続きましたが、12月に入り急落が再開、これに連れる形で、米ドル/円も一段安へ向かうところとなったわけです≪資料4参照≫

≪資料4=NYダウと90日MA (2015-2016年)≫
 
(出所;リフィニティブより作成)

では、なぜ2015年12月に米株安再燃となったか。それは、FRB利上げの影響が大きかったでしょう。

当時、FRBは2008年12月から続いたゼロ金利の解除(利上げ)を模索していました。しかしそういった中で、2015年8月の「チャイナ・ショック」が起こり、金融市場が大混乱となったことから、ゼロ金利解除を控えるところとなりました。その中で、株価は上述のように反発が続き、金融市場も安定を回復しました。

そんな状況の中で、ついにFRBがゼロ金利解除に踏み切ったのが2015年12月だったのです。ところが、これを受けて株安が再燃、そしてそれに連れる形で米ドル/円も急落へ向かうところとなったのです。

さて、今年1月の「アップル・ショック」にかけて米国も含め、世界的な株暴落が広がりました。その一つのきっかけが、昨年12月のFRB利上げでした。その後、株安が拡大すると、FRBは一般の予想以上にハト派姿勢を示してきました。これには、これまで見てきた「チャイナ・ショック」後の「失敗」への意識も影響していたかもしれません。

そうであれば、FRBは「タカ派」への回帰を慎重に行うため、今回は「チャイナ・ショック」後のように株安再燃は回避されるのでしょうか。それとも、景気が減速しているなら、FRBの「ハト派」姿勢でも株安再燃は不可避なのか。米ドル/円に重要な影響を与えそうな株の動向は、この4月に大きな分岐点を迎える可能性があるのではないでしょうか。(了)


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