今週はこう動く! マーケット羅針盤

2019/03/25 09:03今週の注目通貨(米ドル/円)

◆要約◆
・米ドル/円はこのところFOMC後に、米株に連れる形で一方向に動く展開が続いた。
・先週のFOMC以降、米ドル/円は急落したが、さらにそれが広がるかは、FOMCハト派姿勢を好感し切れず米株急落となった動きが、この先も続くかが最大の焦点か。


◆1カ月以上ぶりの110円割れ、今後の行方を考える鍵とは?

米ドル/円は先週反落、2月中旬以来の110円割れとなりました≪資料1参照≫。20日のFOMCが、年内の利上げ見通しを、昨年12月時点の2回からゼロ回とするなど、予想以上のハト派姿勢を示したこと、さらに世界的に景気への懸念を示す指標の発表が目立ち、株安が広がった影響が大きかったでしょう。

ところで、最近の米ドル/円は、FOMCの後から一方向に動くパターンが続きました≪資料1参照≫。たとえば、昨年12月FOMCの後は米ドル一段安へ、そして今年1月FOMCの後は米ドル一段高といった具合でした。では今回のFOMC後の米ドル安・円高の動きは、さらなる一段の米ドル安・円高へ向かうことになるのでしょうか。

≪資料1=米ドル/円の日足チャート (2018年12月-)≫
 
(出所;M2Jチャート)

過去2回のFOMCでは、昨年12月は利上げが行われましたが、上述のように米ドルは一段安へ向かいました。そして今年1月FOMCでは、事前の予想よりハト派の内容とされましたが、米ドルは上述のように一段高へ向かいました。このように一見すると、金融政策と米ドルの動きは逆方向となりましたが、それには株の影響が大きかったでしょう。

昨年12月FOMCの後、米株は急落へ向かいました≪資料2参照≫。そう言った中で、米利上げにもかかわらず、米ドル/円も急落へ向かったのです。そして、今年1月のFOMCでは、ハト派姿勢が好感された形で米株はさらなる上昇へ向かい、米ドル/円もそれに連動した形で米ドル高・円安へ向かったのです。

以上のように見ると、先週のFOMC以降の米ドル/円急落がこの先さらに広がり、新たな米ドル安・円高のトレンドの動きになるかは、米株の動きが鍵になるのではないでしょうか。

ところで、1月FOMCと今回のFOMCは、ともに事前の予想以上にハト派の決定とされました。ただその3営業日目までの米株の動きは対照的な結果となっています。1月FOMCから3営業日後のNYダウは500ドル弱の上昇となっていましたが、今回は400ドル弱の下落となりました≪資料3参照≫

≪資料2=過去半年のNYダウの推移≫
 
(出所;Bloomberg)

≪資料3=過去一カ月のNYダウの推移≫
 
(出所;Bloomberg)

要するに、1月FOMCの後、米株はハト派姿勢を好感し上昇へ向かったのに対し、今回の場合は、これまでのところではハト派姿勢も好感し切れずに株安が広がった形となっているわけです。

そんな米株安に連れた形で、米ドル/円も冒頭に述べたように、1カ月以上ぶりに110円割れとなりました。これにより、ヘッジファンドなど投機筋の売買転換点を比較的うまく説明できる120日MA(移動平均線)の111.4円を大きく下回り、投機筋は米ドル売り・円買い姿勢を強める可能性があるので、米ドル/円の上値は重くなりそうです≪資料4参照≫

ではさらに米ドル/円は続落に向かうのか。それは、先週FRBハト派姿勢も好感し切れず株安となった動きが一段と広がることになるかが最大の焦点ではないでしょうか。(了)

≪資料4=米ドル/円と120日MA (2018年-)≫
 
(出所;リフィニティブより作成)


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