今週はこう動く! マーケット羅針盤

2019/03/18 09:21今週の注目通貨(米ドル/円)

◆要約◆
・米景気懸念くすぶり米金利低下傾向でも米株高続き、米ドル高・円安もそれに連動した形。米金利低下を好感した米株高=米ドル高・円安は続くのか?!
・米金利低下に伴う米株の優位性回復も、2012-2013年に比べると限定的。株高が一時的なら、足元2万5千ドルの52週MAを上回る動き、それと連動した円安も長続きせず?!


◆米株高=米ドル高・円安は続くのか?!

先週の米ドル/円は111円台中心にじりじりと米ドル高・円安への推移となりました≪資料1参照≫。米ドル/円は、先々週112円台から反落となりましたが、今週は改めて高値更新に向かうかについて、今回は考えてみたいと思います。

先週は、とくに週後半、予想を下回る米景気指標発表が多かったことなどから、米金利は低下、10年債利回りは、いわゆる「アップル・ショック」が起こった1月3日以来の2.6%割れとなりました≪資料2参照≫。そんな米金利低下を尻目に、米ドル/円はむしろ週後半にかけて上昇が目立ちました。

これを説明できるのは株価の動きでしょう。米株、NYダウは週後半にかけて上昇傾向となりました≪資料3参照≫。米ドル/円は、そんな米株高に連動した形となったわけです。それにしても、なぜ予想を下回る米景気指標発表があり、米金利は低下傾向となったのに、米株は上昇傾向となったのか。

先週の米景気指標発表は、1月小売売上高などは予想より良かったものの、2月鉱工業生産や3月NY連銀景況指数などは予想を大きく下回るといった具合で、強弱入り混じりながらも、総じてみると景気への懸念を強めるものだったでしょう≪資料4参照≫

こういった中で、2月CPIコア指数は前年同月比2.2%上昇といった予想に対し、結果は同2.1%の上昇にとどまりました。この指標は、FRBも注目しているとされるため、物価上昇ピッチが緩やかなため、FRBが利上げを急がないと解釈されたと考えられます。

以上のように見ると、景気への懸念がくすぶる中で、金利低下、株高の組み合わせが先週も続いたのは、基本的には金利低下を好感した株高ということではないでしょうか。たとえば、米10年債利回りに対するNYダウ益回りは、最近にかけて上昇傾向が続きました≪資料5参照≫。これはまさに、金利低下を受け、株の相対的な優位性が回復していることを示しています。

ただし、改めてNYダウ益回り/米10年債利回りを見ると、確かに昨年1.3倍程度まで低下したところから、最近は2倍程度まで回復しましたが、かつて、たとえば2012-2013年には4-5倍となっていたことと比べると、株の優位性の回復も限定的に過ぎないように思います≪資料6参照≫

以上のように見ると、金利低下を好感した株高には自ずと限度があるのではないでしょうか。NYダウは、最近にかけて足元で2万5千ドル程度の52週MA(移動平均線)を上回った動きが続いていますが、経験的には一時的な株高に過ぎないなら、52週MAを長く上回らないのが基本≪資料7参照≫

金利低下を好感した株高には限度があるなら、NYダウが52週MAを上回る動きは長くは続かない可能性がありでしょう。そうであれば、そういった株高と連動した米ドル高・円安も長続きしない可能性があるのではないでしょうか。(了)


≪資料1=米ドル/円の日足チャート (2019年1月-)≫
 
(出所;M2Jチャート)

≪資料2=過去一カ月の米10年債利回りの推移≫
 
(出所;Bloomberg)

≪資料3=過去一カ月のNYダウの推移≫
 
(出所;Bloomberg)

≪資料4≫
 

≪資料5≫
 

≪資料6≫
 

≪資料7≫


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