今週はこう動く! マーケット羅針盤

2018/09/10 08:53今週の注目通貨(米ドル/円)=米8月平均時給上昇等による米金利上昇再燃は米ドル高要因か、それとも米ドル安要因か?!

◆要約◆
・米8月平均時給上昇などにより米金利上昇再燃の兆し。これは、米利上げ見通し拡大を通じた米ドル高の可能性と、株安を通じた米ドル安の可能性の両面がありうる。
・株高傾向の中での米追加利上げ見通しを背景とした3月104円からの米ドル高・円安の動きが継続するか転換に向かうかの見極めが、米ドル円の行方を考える上でのテーマ。


◆米金利と米株、米ドル/円との関係を考える

 先週発表された米8月雇用統計で、平均時給は前月比2.9%上昇となり、事前の予想(2.7%上昇)を上回り、「2009年のリセッション(景気後退)終了以降で最大」(7日付けブルームバーグ)となりました。これを受けて、米金融政策を反映する米2年債利回りはこの間の最高値を更新し2.7%に上昇しました≪資料1参照≫

≪資料1=過去1カ月の米2年債利回り≫
 
(出所:Bloomberg)

 このところの米ドル/円は、日米長期金利(10年債利回り)差との相関性が薄れる一方で、2年債利回り差との相関性は一定程度ある状況が続いていました≪資料2、3参照≫。今回の平均時給の結果などを受けて、米追加利上げ見通しが拡大し、米2年債利回りがさらに上昇するようなら、米ドル高・円安が一段と進む可能性はあるでしょう。

≪資料2=米ドル/円と日米10年債利回り差(2018年3月-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

≪資料3=米ドル/円と日米2年債利回り差 (2018年3月-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

 一方で、米ドル安・円高リスクとして懸念されるのは株価の下落リスクです。先週、NYダウは一進一退となりましたが、この間株高の主導役といった位置付けだったナスダック指数は、3月以降で最大の下落となりました。米中貿易戦争悪化を懸念したとの理解が基本のようです。

 加えて、上述の金利上昇再燃の影響も気になるところです。米株は2-3月に暴落となりましたが、それは金利急騰を嫌気した面が大きかったと理解されています。その後、金利上昇が一服すると、米株も安定を回復し、ナスダック指数などは最高値を更新するところとなりました。以上のように見ると、米株にとってネガティブな材料の一つに金利急騰があることは間違いないでしょう。

 また、日経平均と米ドル/円はこのところ高い相関関係が続いてきました。その日経平均は先週の下落で、足元2万2300円程度の120日MA(移動平均線)割れ含みとなりました≪資料4参照≫。120日MAは、ヘッジファンドなど投機筋の売買転換点とおおむね一致するため、株売り本格化の分岐点に差し掛かっている可能性もありそうです。
 上述の相関関係がこの先も続くなら、日経平均の下落が拡大した場合、それは米ドル安・円高をもたらす可能性があるでしょう。

 以上のように見ると、金利上昇再燃の兆しが出てきたことで、それは米利上げ見通し拡大を通じた米ドル高の可能性と、株安を通じた米ドル安の可能性の両面がありうるといえそうです。

 これまでは、株高傾向の中での米追加利上げ見通しが、3月104円からの米ドル高・円安の動きを支えてきたということではないでしょうか。それがさらに続くのか、それとも金利上昇再燃を嫌気し株安に転換する、または株安への転換により利上げ見通しが慎重になるといった具合で転換するのか、それを見極めることが米ドル/円の行方を考える上でのテーマではないでしょうか。(了)

≪資料4=日経平均と120日MA(2018年1月-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

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【マーケットView】
先週金曜日のマーケットViewは、「米国の金融政策 -利上げはいつまで続く?-」です。

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