今週はこう動く! マーケット羅針盤

2018/05/14 10:01今週の注目通貨(米ドル/円)= 月末までに107円半ばかそれとも111円か?米金利とユーロ転換の兆しに注目

◆要約◆
・米ドル/円にとってのこの5月後半戦は、当面の方向性の手掛かりをつかむタイミングになる可能性が高いのではないか。
・米ドル/円の新たな方向性が米ドル安、米ドル高のどちらになるかが注目されるが、それを考える上ではユーロ/米ドルの値動きが一つ参考になるかもしれない。


◆5月後半戦は当面の方向性を決めるタイミングになる?!

 5月も半月近く経ちましたが、米ドル/円は109-110円というたった1円のレンジ中心の小動きが続きました≪資料1参照≫。ただ、米ドル/円の月間値幅は、経験的には3円前後まで拡大する場合が多いため、月末までにさらに値幅が拡大する可能性は十分あるでしょう。

≪資料1=米ドル/円の日足チャート(2018年3月下旬-)≫
 
(出所:M2JFXチャート)

それが目一杯米ドル安方向なら107円半ばへ、逆に目一杯米ドル高方向なら111円に達する計算になります。そうなると、当面の方向性がかなりしっかり出ることになりそうです。以上のように考えると、米ドル/円にとってのこの5月後半戦は、当面の方向性の手掛かりをつかむタイミングになる可能性が高いのではないでしょうか

狭い値幅での一進一退が続く米ドル/円の値動きから、当面の方向性を考える上での手掛かりは見つけにくいところですが、それに比べてユーロ/米ドルの値動きは少し違った示唆を与えてくれるかもしれません。ユーロ/米ドルの推移を見ると、4月下旬から続いてきたユーロ下落に、先週底打ちの兆しが出始めたように見えます≪資料2参照≫

≪資料2=ユーロ/米ドルの日足チャート(2018年3月下旬-)≫
 
(出所:M2JFXチャート)

 4月下旬頃からトレンドが出た相場のひとつに、米金利もありました。米10年債利回りは4月下旬からそれまで続いたレンジを上放れ、3%の大台突破を目指す上昇再燃となりました≪資料3参照≫

 この米金利上昇再燃のきっかけは、米インフレ率の上昇などにより、FRBの利上げ加速への注目が再浮上したことでした。しかしそういった米利上げ加速への注目は、先週発表された米4月消費者物価指数の伸び率が市場予想以下にとどまったことなどをきっかけに、鎮静化の兆しが出てきました。

 以上を参考に、4月から最近にかけての米金利とユーロ/米ドルの動きを以下のように整理してみました。
・4月中下旬=インフレ率上昇で米利上げ加速への注目浮上→米金利上昇再燃=米ドル高・ユーロ安へ
・先週=米インフレ率予想以下で米利上げ加速への注目鎮静化→米金利上げ渋り=米ドル高・ユーロ安一段落の兆し

 米ドルの総合力を示す実効相場は、52週MA(移動平均線)前後まで上昇してきました≪資料4参照≫。経験的には米ドル高が一時的なら52週MAを大きく上回らない程度で終わる可能性が高いので、そういった観点からすると、米ドル高は重要な分岐点に差し掛かっている可能性がありそうで、それは対ユーロで比較的判断しやすいのではないでしょうか

 冒頭で述べたように、米ドル/円ももみ合いを放れ、新たな方向性が米ドル安、米ドル高のどちらになるかが注目されますが、それを考える上ではユーロ/米ドルの値動きが一つ参考になるかもしれません。(了)

≪資料3=米10年債利回りの推移 (2018年1月-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

≪資料4=米ドル実効相場と52週 MA (2010年1月-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

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先週金曜日のマーケットスクウェアは、「主要国の金融政策を点検」です。

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