今週はこう動く! マーケット羅針盤

2018/05/07 09:54今週の注目通貨(米ドル/円)= 米ドル反発主導の米長期金利上昇一段落か否か、NYダウ120日MAが目安

◆要約◆
・米長期国債は「売られ過ぎ」。さらに売られ、価格が下落、利回りが上昇する余地は限られそう。そうであれば、米長期金利上昇に伴う米ドル反発も、もう終わったか?!
・「安全資産」の代表格である米長期国債の「売られ過ぎ」が継続し、米長期金利の上昇が続き、それが相関性の高い米ドル/円上昇をもたらすかは、NYダウ120日MA回復を注目。


◆米ドル反発は一段落したか、否か?!

 米ドル/円は先週110円をワンタッチしたものの、週足で見ると約1か月半ぶりに陽線(米ドル高)が一服した形となりました≪資料1参照≫。米ドル反発は一段落したのか、否か。

≪資料1=米ドル/円の週足チャート(2017年12月-)≫
 
(出所:M2JFXチャート)

 この間の米ドル反発を比較的説明できたのは、米長期金利(10年債利回り)上昇に伴う日米長期金利差における米ドル優位拡大でした≪資料2参照≫。この関係がこの先も続くなら、米ドル反発が一巡したか否かは、米長期金利上昇の行方次第といえるでしょう。

≪資料2=米ドル/円と日米10年債利回り差 (2018年3月-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

 その米長期金利、たとえば米10年債の投機筋のポジションは、CFTC統計によると最近にかけて過去最高の売り越しとなっていました≪資料3参照≫。これは、経験的には米長期国債が「売られ過ぎ」になっている可能性をうかがわせるものです。

≪資料3=投機筋の米10年債のポジション (2010年1月-)≫
 
(出所:CFTC統計より作成)

 米長期国債が「売られ過ぎ」なら、さらに売られ、価格が下落し、利回りが上昇する余地は限られそうです。そうであれば、米長期金利上昇に伴う米ドル反発も、もう終わったか、終わりに近い可能性があるのではないでしょうか

 それにしても、米長期債が過去最高の売り越しになったのは、米インフレ懸念、そして朝鮮半島デタント(緊張緩和)期待による「安全資産」売りなどの影響があったでしょう。後者については、6月にかけて歴史的な米朝首脳会談期待もあることから、リスクオン、「安全資産」売りを試す可能性はあるのかもしれません。

 では、米長期国債のポジションを見る限り、「売られ過ぎ」の可能性があるものの、米朝会談期待などでさらに「安全資産」売りが広がる可能性はあるか。それを考える上で、「リスク資産」の代表格である米株の動きに注目したいと思います。

 米株、とくにNYダウのこの間の底値は、米ドル/円の底値とほぼ一致しました。つまり、米ドル/円が反発に転じたのは、米株が底打ちし、米長期金利が上昇に転じたためだったといえるでしょう。

 そんな米株、NYダウは反発傾向となっているものの、3月下旬以降、120日MA(移動平均線)を大きく上回れない状況が続いています≪資料4参照≫。NYダウの120日MAは、足元で2万4700ドル程度。

 120日MAは、ヘッジファンドなど投機筋の売買転換点とおおむね一致してきました。それを参考にしたら、「安全資産」の代表格である米長期国債の「売られ過ぎ」が継続し、米長期金利の上昇が続き、それが相関性の高い米ドル/円上昇をもたらすかは、NYダウが120日MAを回復するかどうかになるのではないでしょうか。(了)

≪資料4=NYダウと120日MA (2018年1月-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

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【マーケットスクウェア】
先週水曜日のマーケットスクウェアは、「NZドル/米ドルの今後の見通し」です。

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