今週はこう動く! マーケット羅針盤

2018/04/23 09:07今週の注目通貨(米ドル/円)= 米ドル108円、米長期金利3%など重要分岐点に接近、米ドル高の鍵を握る米金利上昇は続くのか?!

◆要約◆
・108円はチャート的に分岐点の可能性。さらに米ドル一段高に向かうのか、それとも米ドル反発もそろそろ一段落するのか、大きな分かれ道を迎えている可能性も。
・鍵を握るのは米長期金利。材料的には金利上昇要因があるが、米長期債は「売られ過ぎ」のため、米長期債売り、利回り上昇の限界を確認するかが今週の焦点か。


◆米ドル高・米金利上昇は続くのか否か?

 米ドル高・円安は先週末には一時108円に迫る動きとなりました。この108円は、昨年以降の米ドル/円のチャートを見ると、大きな分岐点になってきた水準でした≪資料1参照≫。その意味では、さらに110円に向かって米ドル一段高に向かうのか、それとも米ドル反発もそろそろ一段落するのか、大きな分かれ道を迎えている可能性もあるかもしれません

≪資料1=米ドル/円の週足チャート(2017年1月-)≫
 
(出所:M2JFXチャート)

 それにしても、米ドル高・円安傾向が続いた一因は、米長期金利上昇の再燃でしょう。米10年債利回りは先週後半には2.9%を大きく上回る動きとなりました≪資料2参照≫。2月にかけて、そんな米長期金利と米ドル/円は逆相関関係が続きましたが、最近は徐々に相関性が回復し、米金利上昇は素直に米ドル高要因になっているようです。

≪資料2=米10年債利回りの推移 (2018年1月-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

 この関係がこの先も続くなら、米ドル/円が上述のように重要な分岐点の可能性がある108円を完全にブレークできるかについては、米長期金利が一段の上昇に向かうかが鍵を握っている可能性があるでしょう。では、米長期金利、たとえば10年債利回りは3%の大台を突破し、一段の上昇に向かうのでしょうか。

 ただ、そんな米10年債はCFTC統計の投機筋のポジションでは大幅な売り越しとなっていました≪資料3参照≫。これを見る限り、米10年債がさらに売られ、価格が下落、利回り上昇となる余地は限られるのではないでしょうか。

≪資料3=投機筋の米10年債ポジション (2015年1月-)≫
 
(出所:CFTC統計より作成)

 米10年債のポジションが、経験的には「売られ過ぎ」のような状況になっているのは、年明け早々、米10年債利回りが一気に3%を目指す暴騰となり、債券価格が急落した際の取引状況の調整がまだ進んでいなかったということではないでしょうか。

 材料的には、朝鮮半島情勢の緊張緩和期待といったリスクオン要因、また原油価格が70ドルに迫る上昇が続くといったインフレ要因など、米10年債が売られやすい要因も目につきます。そういった中でも、すでに「売られ過ぎ」の米10年債がさらに売られるには限度があることを確認することになるのか、それが今週の焦点の一つではないでしょうか

 それを考える上でもう一つ注目したいのが米株の動きです。米株は先週後半に反落となりました。米株は2月に暴落した際に、米長期金利上昇を嫌気したと解説されました。その意味では、再び米10年債利回りが3%に向かう動きとなったことが、米株安リスクを再燃させている可能性は注目されます。

 以上をまとめると、米ドル高が続くかの鍵は米長期金利上昇が続くかということ。その米長期金利について、米長期債は「売られ過ぎ」が続いており、また米長期金利上昇が米株安再燃をもたらす可能性もあるため、そういった中で米長期金利上昇の限界を確認するかが、今週の焦点ではないでしょうか。(了)

= = = = = = = = = = = = = = = = =
【マーケットスクウェア】
先週金曜日のマーケットスクウェアは、「日米通商交渉の行方?日米首脳会談を受けて?」です。

= = = = = = = = = = = = = = = = =


※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

バックナンバー

「今週はこう動く! マーケット羅針盤」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ