今週はこう動く! マーケット羅針盤

2018/04/16 09:07今週の注目通貨(米ドル/円)= 1-3月の株安、金利上昇の米企業業績への影響に注目、金利・為替も米株の動きが鍵か


◆要約◆
・今年に入ってからの米ドル安・円高、米株安の始まりは、米長期金利上昇の影響が大きかった。
・次の焦点は1-3月に起こった米ドル安、米金利急騰、米株暴落といったマーケットの変化の影響を遅効的に確認するといった観点、つまり1-3月期の企業業績発表などではないか。


◆株高、米ドル高・円安への戻りはまた続くのか?

 米ドル/円は13日、一時107円後半まで反発しました≪資料1参照≫。「トランプ政権が貿易問題を巡り融和的な姿勢を示したことから逃避通貨とされる円には売りが先行した」(13日付けブルームバーグ)といった解説が一般的でしょう。では、米中貿易戦争懸念が後退すれば、さらに株高、米ドル高・円安へ戻るでしょうか。

 3月以降、米株安を再燃させ、そして一段の米ドル安・円高のきっかけとなったのは、いわゆるトランプ関税やトランプ政権の閣僚人事を巡る混乱などでした。ただそれ以前、年明けから米ドル安・円高はじわじわ広がり出していたのですが、それは米長期金利急騰と逆相関で展開したものでした。

 そして、そんな米長期金利上昇が、10年債利回りで3%を目指すといった具合に一段と広がる中で、2月に入るといよいよ米株が暴落しました≪資料2参照≫。NYダウは2月5日、一時1500ドルもの大暴落となりましたが、これはまさに「米長期金利急騰を嫌気した」動きとされました≪資料3参照≫。こういった中で米ドル安・円高も一段広がるところとなったわけです。

 以上のように見ると、今年に入ってからの米ドル安・円高、米株安の始まりは、米長期金利上昇の影響が大きかったと思います。そんな米長期金利上昇は、3月のFOMC利上げ後一服となりました。ということは、米株の反発、ドル高・円安への戻りなどは、根本的には米長期金利上昇一服の中で起こっている現象ということではないでしょうか

 では、なぜ米長期金利、10年債利回りは3%の大台目前で上昇一服となったのか。それには、3月下旬以降の米株暴落再燃の影響が大きかったのではないでしょうか。そもそも、米長期金利上昇を嫌気して米株が暴落し、その米株暴落の中で米長期金利上昇は一服し、そんな米長期金利上昇一服を好感する形で米株も戻すといった具合に、米金利と米株が相互的に影響を与え、最近に至っているということでないでしょうか。

 では、そういった文脈で考えた場合、次の焦点は何か。それは1-3月に起こった米ドル安、米金利急騰、米株暴落といったマーケットの変化の影響を遅効的に確認するといった観点、つまり1-3月期の企業業績発表などではないでしょうか

 基本的に、米企業一般にとって、大幅な金利上昇、株の大幅な下落はマイナスでしょう。それが1-3月期の企業業績にどれだけ悪影響となっていたかを確認するのが、米株にとっての当面における大きなテーマで、そんな米株の動きを受けて米金利と為替が反応するというのが基本的な構図ではないでしょうか(了)。

≪資料1=米ドル/円と90日MA (2018年1月-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

≪資料2=米10年債利回りと90日MA (2018年1月-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

≪資料3=NYダウと90日MA (2018年1月-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

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先週金曜日のマーケットスクウェアは、「米FRBの金融政策を点検」です。

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