今週はこう動く! マーケット羅針盤

2018/04/09 10:03今週の注目通貨(米ドル/円)= 「円買い反動」一巡近い?!株高の円安後押しも続かない可能性

◆要約◆
・先週にかけての米ドル反発は、「円買い反動」の影響もあり、過去のパターンを参考にするとそろそろ日柄的には行き過ぎの時間帯に入り出したのかもしれない。
・米ドル反発を促した米株高だったが、120日MAを下回っている中ではヘッジファンドなどは株売り姿勢が強い状況が続き、貿易問題も悪材料として反応しやすいのではないか。


◆米ドル反発は続くのか?

 米ドル/円は先週一時、2月末以来となる107円半ばまで反発しました≪資料1参照≫。これは、米中貿易戦争懸念の後退などをきっかけとして、米株、たとえばNYダウが2万4500ドル程度まで反発したことに連れた面が大きかったと思います。

≪資料1=米ドル/円の日足チャート (2018年2月-)≫
 
(出所:M2Jチャート)

 ただし、その根底には円買いの反動ということがあったのではないでしょうか。CFTC統計の非報告部門の円ポジションは、3月末にかけて円買い越し(米ドル売り越し)が1万枚に達しました≪資料2参照≫。これは、ここ数年では、円買い越しのほぼ上限となってきた水準でした。

≪資料2=非報告部門の円ポジション(2016年-)≫
 
(出所:CFTC統計より作成)

 2016年以降で、円買い越し拡大が1万枚前後でピークアウトしたのは2016年4月、2018年2月といった2回ありましたが、その後は10日前後で3-5円の米ドル反発(円安)が起こりました。

 以上を参考にすると、先週にかけての米ドル反発も、円買いが限度に近くなっていたところに、米株反発となったことで、その反動が入ったという側面もあったのではないでしょうか

 ただし、先週にかけての米ドル反発を「円買いの反動」と考えたら、そろそろそれは終わりに近付いている可能性もあるのかもしれません。

 上述のように、過去2回の円買い反動パターンでは、「10日前後で3-5円の米ドル反発(円安)」が起こりました。今回は104円台からまだ3円程度の反発にとどまっていますが、一方で反発期間は10日以上経過してきました。パターンを参考にしたら、米ドル/円は109円まで反発する可能性があるものの、日柄的には行き過ぎの時間帯に入り出したのかもしれません

 では、これまでの「円買い反動パターン」より米ドル反発時間が長くなるのか、その手掛かりの一つとして米株の動きに注目したいと思います。NYダウは先週2万4500ドル程度まで反発しましたが、金曜日には米中貿易戦争懸念が再燃したなどといった理由から500ドル以上の大幅安となりました。

 この結果、NYダウは120日MA(移動平均線)を回復することができませんでした≪資料3参照≫120日MAは、ヘッジファンドなどの売買転換点とおおむね一致してきたので、それを下回っている中ではヘッジファンドなどは株売り姿勢が強い状況が続き、貿易問題にも悪材料として反応しやすいのではないでしょうか

 トランプ政権が貿易政策の姿勢を軟化させるなら別でしょうが、トランプ大統領は5日のツイッターで、「ラスムセンの世論調査で、トランプの支持率は現在51%」とつぶやくなど、自身の政策がある程度支持されていると受け止めているようですから、政策姿勢を大きく軟化させる可能性は低いのではないでしょうか。(了)

≪資料3=NYダウと120日MA (2018年-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

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【マーケットスクウェア】
先週金曜日のマーケットスクウェアは、「日米貿易摩擦は再燃するか?日米首脳会談を前に?」です。

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