今週はこう動く! マーケット羅針盤

2018/02/05 09:38今週の注目通貨(米ドル/円)=日本の長期金利低下の円売りと株安の円買いのどちらが勝るか?!

◆要約◆
・米ドル/円の連動の対象が、おもに日本の長期金利という関係がこの先も続くなら、米ドル/円への影響という意味では、日本の長期金利がどう動くかが鍵になる。
・111.8円を米ドル/円が下回っている中では、米ドル売り・円買いが優勢で、111.8円を米ドルが上回ってくるなら米ドル買い・円売り優勢に転換する可能性が出てくるのではないか。


◆当面の米ドル/円の行方を考える

 米ドル/円は2日、110円を回復しました。日銀の金融調節により日本の長期金利が低下したこと、そして米雇用統計を受けて米長期金利が上昇したことなどに反応した結果といえそうです。

 ただその日、NYダウは600ドル以上の大幅下落となりました。米金利上昇を嫌気する形での株安リスクが明確になってきたようです。では、こういった中で、今週の米ドル/円の行方はどうなるかについて考えてみたいと思います。

 このところの米ドル/円は、それまでの日米長期金利差と連動する組み合わせから、日本の長期金利と連動する組み合わせに変わっていました。米ドル/円と金利との相関係数を見ると、最近にかけて金利差との相関性が大きく低下する一方で、日本の長期金利とのそれが急上昇したことが確認できます≪資料1参照≫

≪資料1≫
 

 こういったことからすると、先週金曜日に米ドル/円が110円まで米ドル高・円安に戻した主因は、日銀の金融調節で日本の長期金利が低下したことが大きいといえそうです。

 「日銀は2日、指定した利回りで金額に制限を設けず国債を買い入れる指し値オペを約7カ月ぶりに実施、また通常の国債買い入れオペでも残存期間5年超10年以下を4500億円と前回から400億円増額した」(2日付けブルームバーグ)。

 あくまで、米ドル/円の連動の対象が、おもに日本の長期金利という関係がこの先も続くなら、上述のように先週金曜日から米株が大幅に下落し、その日本株への影響も警戒されますが、米ドル/円への影響という意味では、日本の長期金利がどう動くかが鍵になるでしょう。

 日銀の長期金利上昇抑制の姿勢に加え、仮に株安を受けて日本の長期金利がさらに下がるようなら、米ドル/円はそれに連動し米ドル高・円安に向かう可能性もあるでしょう。それとも、株安、リスクオフは教科書的には安全資産買いとして円買いに反応するのが基本のため、日本の長期金利が低下しても円買いが強まる可能性ももちろんあります。

 仮に、日本の長期金利低下の一方で株安となった場合、米ドル/円は、日本の長期金利低下に反応した円売りと、株安に反応した円買いのどちらが勝ることになるのでしょうか。
 それを考える上で、120日MA(移動平均線)に注目してみたいと思います。120日MAは、投機筋の売買転換点とある程度一致していますが、それは足元で111.8円程度です≪資料2参照≫。これを参考にすると、111.8円を米ドルが下回っている中では、米ドル売り・円買いが優勢で、111.8円を米ドルが上回ってくるなら米ドル買い・円売り優勢に転換する可能性が出てくるのではないでしょうか。(了)

≪資料2=米ドル/円と120日MA(2010年-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

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【マーケットスクウェア】
先週金曜日のマーケットスクウェアは、「来週(2月5-9日)の注目材料 〜米長期金利の行方〜」です。

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