今週はこう動く! マーケット羅針盤

2017/12/11 09:29今週の注目通貨(米ドル/円)=当面の米長期金利の天底と一致してきた利上げFOMC。今回はどうか?!

◆要約◆
・今回4週間で米ドル/円が52週MAを回復したことで、米ドル安はあくまで一時的なものであり、なお中長期米ドル高トレンドが続いている可能性が高いと判断できる。
・過去一年の経験では、FOMC利上げ決定をきっかけに、米長期金利の当面の方向性が決まった。今回の場合も、米長期金利・米ドル/円の当面の方向性が決まる可能性に注目。


◆FOMCで米ドル/円はどう動くか?

 米ドル/円は先週、4週間ぶりに足元112.4円程度の52週MA(移動平均線)を上回りました≪資料1参照≫。経験的には、一時的な米ドル安なら一か月程度で52週MAを回復しますが、今回4週間で52週MAを回復したことで、11月末にかけて一時111円割れとなった今回の米ドル安はあくまで一時的なものであり、なお中長期米ドル高トレンドが続いている可能性が高いと判断できるでしょう。

≪資料1=米ドル/円と52週MA(2000年-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成) 

 ということは、2016年6月に99円程度から始まった今回の米ドル高・円安トレンドは、今年1月に記録した118円で終ったかどうかまだわからないという意味にもなります。そもそも、過去の中長期米ドル高・円安トレンドは、最短でも1年半程度続いていたので、これから米ドル/円が118円を上回り、今回の米ドル高・円安トレンドも、過去の最短記録を更新しなかったといった具合になる可能性はあるでしょう。

 それにしても、先週にかけて米ドル/円が52週MAを回復するまで上昇再燃となったのは、米国を含めた世界的な株高に伴うリスクオンの影響が大きいでしょう。NYダウが最高値圏での推移を続けていることが象徴的なリスクオン局面では、リスク資産を選好し、安全資産を売るのが基本であり、そういった中で米ドル高・円安傾向が継続している可能性が高いでしょう≪資料2参照≫

≪資料2=過去一か月のNYダウ ≫
 
(出所:Bloomberg)

 ただそんな株高、リスクオン局面でも、米ドル/円と相関性の高い米長期金利(10年債利回り)は、先週も方向感のない展開が続きました。これまでの両者の相関関係に大きな変化がない限り、米ドル高・円安が一段と進むためには、やはり米長期金利の上昇再燃が必要と考えられますが、それは果たして起こるのでしょうか。

 米長期金利は、そろそろ方向感のない動きが終わり、当面の方向性が出る可能性はあるのかもしれません。今週はFOMCが予定されていますが、それがきっかけで米長期金利の当面の方向性が出る可能性は注目してみたいところです。

 ちなみに、過去1年間でFRBは昨年12月、今年3月、6月といった具合に3回利上げを行いましたが、この3回の利上げが行われたFOMCのタイミングは米長期金利の当面の天底とほぼ一致しました≪資料3参照≫

 今回のFOMCでも利上げが行われるのはほぼ確実と見られています。これまで述べてきたように、過去一年の経験では、FOMCの利上げ決定をきっかけに、米長期金利の当面の方向性が出ることとなったので、今回の場合も、米長期金利と、それと相関性の高い米ドル/円の当面の方向性が決まる可能性はひとつ注目したいところです。(了)

≪資料3=米10年債利回りと90日MA (2016年-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

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【マーケットスクウェア】
先週金曜日のマーケットスクウェアは、「通貨戦略マンスリー 12月のトルコ/円、南ア/円」です。

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