今週はこう動く! マーケット羅針盤

2017/10/02 09:35今週の注目通貨(米ドル/円)= 「10-12月米ドル高・円安大相場」は繰り返されるか?!米長期金利の変化の兆し注目

◆要約◆
・ここ数年は、2014、2016年などが代表的だが、10月頃から年末にかけて米ドル高・円安が大きく進む展開が目立った。
・米ドル/円と相関性の高い米10年債利回りがこの間抑えられていた90日MAを本格的に上回り始めた兆しがあるということに注目。


◆10月の為替を予想する

 10月が始まりました。ここ数年は、10月頃から年末にかけて米ドル高・円安が大きく進む展開が目立ちましたが、今年もそんな傾向通りに一段と米ドル高・円安が進むのでしょうか。

 たとえば、2012年の10-12月は、今から振り返ると「アベノミクス円安」のスタートでした。11月の解散・総選挙決定から米ドル高・円安が大きく動き始めたわけです。
 2014年10-12月期も大きく米ドル高・円安が進みました。きっかけは10月末のいわゆる「黒田バズーカ第2弾」。アベノミクスにおいて中心的な役割を演じてきた黒田日銀総裁の大胆な金融緩和は「黒田バズーカ」と呼ばれましたが、その第2弾が実施されたことをきっかけに年末にかけて米ドル高・円安が大きく進むところとなったわけです。
 そして、2016年10-12月はまだ記憶に新しい「トランプ・ラリー」。11月の米大統領選挙で「まさか」のトランプ氏勝利となると、さらに「まさか」の米金利急騰、米ドル急騰となったわけでした。
 この他でも、2013年は10月から12月まで米ドルは対円で3ヵ月連続陽線(米ドル高)、2015年も10-11月と米ドル/円は2ヵ月連続陽線でした。以上見てきたように、ここ数年は、10月から年末にかけて米ドル高・円安が進む傾向が強かったわけですが、今年もそれが繰り返されるのでしょうか。

 それを考える上での鍵は米長期金利の動きではないでしょうか。米ドル/円は昨年以降米長期金利と強い相関関係が続いてきました。それがこの先も変わらないなら、今年も年末にかけて米ドル高の傾向になるかどうかは、米長期金利が一段と上昇するかどうかを考える必要があるでしょう。

 その米長期金利、10年債利回りは9月一時2%割れ寸前まで低下しましたが、そこから切り返すと、月末にかけては米年内利上げ観測再燃や税制改革期待などをきっかけとして一気に2.3%を超えるといった具合に、一転して大きく上昇しました。
 こういった中で、少し注目してみたいのは米10年債利回りが90日MA(移動平均線)を本格的に上回り始めた兆しがあるということです≪資料1参照≫。米10年債利回りは、今年3月に90日MAを割り込んでから、なかなかそれを上回れない状況が続いていましたが、上述のように9月に10年債利回り急騰となった動きによって、90日MAを本格的に上抜け始めたようにも見えます。

 また、CFTC統計によると、投機筋の米ドル買い・円売りも先週から再拡大しています≪資料2参照≫。以上のように、米長期金利上昇と米ドル買い・円売り再燃がさらに続くかが、今年も年末にかけて一段と米ドル高・円安が進むかを考える上での焦点といえるでしょう。

 ところで、10月には、記憶に残る株暴落などのクラッシュもありました。1929年の「暗黒の木曜日」、1987年の「暗黒の月曜日」、2008年9月「リーマンショック」におけるクラッシュも10月に起こりました。依然として北朝鮮など地政学リスクもくすぶる中で、そんな「暗黒の10月」を今年は回避できるかどうかにも、注意する必要があるでしょう。(了)

≪資料1=米10年債利回りの90日MAからのかい離率 (2017年-)≫
 
(出所:トムソン・ロイターより作成)

≪資料2=投機筋の円ポジションと米ドル/円≫
 
(出所:毎日くりっく!365)

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【マーケットスクウェア】
先週金曜日のマーケットスクウェアは、「10月の相場材料」です。
 
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